
バイクを操る楽しさに魅せられた平嶋夏海さんのバイク愛に迫る︎
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さまざまなバイクのメディアやイベントで活躍するタレント平嶋夏海さん(以下、平嶋さん)は、ライディングレッスンからツーリングまで、あらゆる角度からバイクを楽しむ企画に取り組んでいます。バイクが生活の中心になっている平嶋さんのバイクライフや、多くのライダーだけでなく、まだライダーになっていないファンにも伝えたいバイクの楽しみ方について、お話を伺いました。

平嶋夏海さん
5月28日生まれ、東京都出身。
2005年、AKB48第一期生オーディションに合格し、アイドル活動の後、2012年に卒業。以降、芸能活動の一環として、小さい頃から馴染みがあり、趣味でもあったバイクのメディア出演をきっかけにバイク熱が復活。以降、さまざまなバイク関連の仕事に取り組み、現在はオートバイ用品店NAPSイメージキャラクターに就任する他、数々のバイクイベントやBS11の番組「大人のバイク時間 MOTORISE」、二輪専門誌「オートバイ」、「ライダースクラブ」への出演、また自らのYouTubeチャンネル「はしれ!なっちゃんねる【平嶋夏海】」を立ち上げ、日々バイクの魅力や楽しみ方などを発信している。
平嶋さんとバイクとの出会い

平嶋さんがバイクに乗るようになったのは、バイク好きのお父様の影響だそうですね。
「バイクとの出会いは小学生の頃で、父親の後ろに乗ってよくツーリングに行っていました。年賀状の写真なども家族みんなでバイクと一緒に撮るほど、バイクは小さい頃から身近な存在で、3人兄弟の兄と弟もバイクの免許を持っていて、私も(バイクの免許を)取得するのが当たり前だと思っていました。
アイドル活動をしていた高校生から20歳になるまで、免許の取得は控えていたのですが、20歳のときに(免許を)取得して、父にホンダ「VTR250」を買ってもらいました。(免許取得は)事務所に反対されていたので、内緒で、です(笑)」
そこからバイクライフを楽しみ始めた感じでしょうか。
「それがそうでもなくて、乗るのは年2回の父とのツーリングぐらいでした。当時は友だちと遊ぶのが楽しかったんです。
23歳のとき、事務所のウェブサイトに載っている私のプロフィールを見たバイクメディアからバイクのお仕事依頼が来るようになって、再びバイクに乗り始めたんです。久しぶりのバイクは楽しかった一方、自分の運転の下手さにも気付かされて、いろいろ考えさせられました。
改めて『バイクに乗るのって楽しい』って思えたんです。その気持ちがずっと今も続いていますね」
公私ともにバイクまみれな日々

公私ともにバイクが中心となっている平嶋さんの活動をお聞きしました。
「バイクに乗るのが気持ち良くなる時期から、私もいろんなところに呼んでいただいています。3月から始まるモーターサイクルショー、『8月19日はバイクの日 HAVE A BIKE DAY』など各地で開催されるバイクイベント、そして全日本ロードレース選手権、鈴鹿8時間耐久ロードレースなどがあります。他にもバイクのテレビ番組やバイク専門誌で連載に携わらせていただいています」
ご自身のSNSやYouTubeチャンネルでの発信も、バイクが中心ですね。
「4年前から始めたYouTubeチャンネル『はしれ!なっちゃんねる【平嶋夏海】』も週2回のペースで更新しているんですが、バイクを中心に企画を考えていますね。バイク番組やバイク専門誌のツーリング企画のときは、いつも『カメラ回させてください!』って動画撮らせてもらっています」
バイクメディアで平嶋さんを見かけないことはないほど、さまざまなシーンで活躍されていますね。
「こうしてバイクのお仕事に携わらせていただいていますが、最初のお声がけがあるまで『バイクの仕事に携わる』こと自体想像できませんでした。でも最初の(バイク関連の)お仕事をキッカケに、『もっとバイクの仕事をやってみたい』と思うようになり、事務所と一緒に積極的に取り組みました。
それまで、他のジャンルのオーディションをいくつか受けたんですが、なかなか採用されませんでした。でも今振り返ると、本当に好きなことじゃないとお仕事につながらないんですよね。バイク番組のアシスタントに採用されたときに、『やっぱり好きな思いは相手にも伝わるんだ』と思ったんです」
バイクとの向き合い方

バイクに乗るキッカケを与えてくれたお父様から、バイクに関してあらゆることを学ばれたそうですね。
「私には兄と弟がいて、3人ともバイクに乗るようになったんですが、ずっとバイクに乗っているのは私だけなんです。だからなのか、父はバイクに関するものを何でも買ってくれました。最初のバイクVTR250、ヘルメット、グローブ、ブーツなどなど……。一緒にツーリングするときも、ガソリン代や高速道路料金、食事のお金まで、全部の費用を出してくれていたんです。ガソリンタンクのキャップまで開けてもらっていたほどです。なので、自分でガソリンを入れたことがないから(ガソリンの)価格や相場も知りませんでした。今はそんなことないですよ。
唯一自分でお金を払ったのが、教習所の費用です。最初は『出して欲しいなぁ』って言ってたんですが、『バイクは人に言われて乗るものじゃないから』と言われまして。こうしてバイクに長らく携わるようになって『確かに』と思います、その通りすぎますね。
初めて自分のバイクを購入したとき、YouTubeチャンネルのサプライズ企画として(バイクを)父に見せに行きました。そのとき父が『夏海が自分でお金を出してまで欲しいと思えるバイクに出会えたことが嬉しいよ』って言ってくれたんです。やっと一人前のライダーとして良い報告ができたなぁ、って感慨深かったです。今、お仕事でいろんなバイクに似る機会をいただいていますが、自分のバイクって本当に特別だなって改めて感じています」

平嶋さんは以前からジムカーナ(※)をされているとお聞きしました。
※ジムカーナとは、舗装路面にパイロン(コーン)等で規制、設定されたコースをバイクで走行し、スタートからゴールまでの時間を競うタイムトライアル競技(引用元:Wikipedia「ジムカーナ(オートバイ)」
「父と休みを合わせて練習会に行っています。ジムカーナをやるようになったキッカケは、バイクの仕事に携わるようになったことです。バイク番組で毎回いろんなバイクに乗るんですが、自分のライディングが上手くなくてしっかり乗ることができなくて、『上手くなりたい!』と思ったからです。父が買ってくれたVTR250は『クセがなくて初心者でも乗りやすいから』という考えからで、ジムカーナで乗っている人もいました。父も『いつか娘に(ジムカーナを)やらせたい』という気持ちから、VTR250を選んだんだと思います。
ジムカーナは毎回コースが変わるので、参加するたびに新しい発見や気づきが得られて本当に楽しいです。一緒に行ってくれる父からのアドバイスも上達のキッカケになっていて、父であり先生でもありますね。あ、さらに大大大スポンサーでもありますね」
平嶋さんが目指していること

今、平嶋さんが取り組んでみたいこと、挑戦したいことはありますか。
「イベントのMCをやってみたいんです。ゲストとして呼んでいただくのがほとんどで、進行役をやったことはありません。仕事で一緒になることが多いタレントの梅本まどかさんに誘われて、レース会場でのライダーのトークショーを見に行くようになったんですが、その内容がレースに関するインタビューとは違って、ライダーのキャラクターやレースへの想いといったもので、とても面白かったんです。その話を聞きながら、『自分がライダーの話を引き出すMCになれたら、もっとバイクの仕事が楽しくなりそう』って思いました。
全日本ロードレース選手権に出場しているライダーにインタビューした経験が、MCへの興味を持つキッカケになっていると思います。レースを見て、気になっていることを直接ライダーに聞けるのは絶対楽しいですよね。今後はMCにも挑戦していければと思っています」
平嶋さんから皆さんへ

ともにバイクを楽しむライダーの皆さんや、興味があるけどまだバイクの世界に踏み込んでいない皆さんに、平嶋さんからメッセージをお願いします。
「私は一人でツーリングするとき、どこに行けばいいんだろうと目的地選びに迷うことが多いんです。同じような思いを持つ人は、是非バイクイベントに足を運んでみてください。自分が乗っているバイクとは違うメーカーのイベントでも、全然平気です。私も以前は縁遠いと思っていたイベントに足を運んでみると、知らなかった新たな魅力に気づかされました。自分の世界が広がるキッカケが必ずあるので、遠慮せず足を運んでみてください。
仲間と一緒にツーリングするときは、上手い人が初心者の後ろを走って、初心者のペースに合わせて見守ってあげてください。慣れている人のペースは、初心者にとって“速い”と感じてしまうことがありますからね。
それと装備! 自分自身が安心できるものを選びましょう。転んだり事故に遭ったりせずに、結果的に装備が傷つくことなく無駄になるのが一番だと私は思っています。父に装備を揃えてもらったとき、ヘルメットは主にフルフェイス、つま先までガードされているブーツ、どんな季節でも長袖と長ズボンで乗るよう言われまして、それからずっと守っています。バイクで嫌な思いをしないためにも、ベストな装備を揃えましょう。
みんなで安全にバイクを楽しんで、その姿に憧れて新しいライダーが生まれるような世界を作っていきましょう!」
バイクと向き合いながらその楽しさを広めていく

ジムカーナに取り組んだり、バイクのメンテナンスを学んだりと、本格的にバイクと接する姿が共感を呼び、ファンから支持を得ている平嶋さん。お仕事で一流のライダーやバイクメディアからアドバイスを受けることも多いそうで、彼女の経験値はまだまだ高まっていきそうです。MCにも挑戦したいという意気込みもあって、今以上に多くのバイクイベントで活躍する姿を見ることになるでしょう。