
バイクライフの心強い味方!スマートモニターのメリット
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バイクにスマートフォン(以下、スマホ)ホルダーを設置し、ナビとして利用しているライダーは少なくないでしょう。その場合雨風に晒されたり振動の影響を受けたりした際に、スマホが不具合を起こしてしまう可能性があります。近年のスマホは性能がアップするにつれて非常に高価になっており、万が一破損してしまった場合には経済的ダメージだけでなく、定期券や支払手段など日常生活にも支障をきたしてしまうおそれがあります。
スマートモニターは、スマホに代わって高い視認性と利便性をもたらす製品で、ライディングをより快適かつ安全にしてくれます。実際に、スマホと置き換えるメリットや有用性にはどのようなものがあるのでしょうか。
今、スマートモニターが必要とされるワケ
スマートモニターの有用性

近年、ライダーにとって不可欠な存在となりつつあるのが、インカム、スマートフォンホルダー(以下、スマホホルダー)、そしてドライブレコーダーです。中でもスマホホルダーは価格もお手頃で取り付けも簡単なことから、ナビゲーションとして活用している人も少なくないでしょう。

しかしバイクはクルマと違って、天候や気温、振動などの影響を受ける乗り物であることから、車体に取り付けるスマホにダメージを与える可能性が高く、また脱落の危険性も伴っています。近年のスマホは10万円以上、中には20万円を超えるものもあり、万が一のトラブルに遭遇した際に経済的なダメージは計り知れず、また日常生活に欠かせないスマホが機能不全となる危険性を有しています。実際にトラブルを経験したライダーが注目しているスマホホルダーの代替品がスマートモニターです。
バイクでの使用を前提に開発されているスマートモニターは、防水仕様であることはもちろん、不具合を引き起こす振動対策、−20℃〜70℃まで対応する熱対策も施されている製品もあります。何より万が一の事故で脱落してもスマホそのものが直接ダメージを受けることを回避できます。

スマホやインカムとBluetoothで繋げられて、スマホと変わらない操作性で使えるスマートモニターは、スマホよりも画面サイズが大きいので視認性も高いなどメリットは多いです。中には盗難防止のための監視機能や、バイクの後方や死角から接近する車両を自動検知してモニターに警告表示をしてくれる製品もあり、バイクライドをより快適かつ安心なものにしてくれます。
電波法認証を取得していないスマートモニターも

そのような魅力があるスマートモニターですが、本体価格は3〜10万円ほどと高価なものが多く、その金額を前に購入を躊躇する人が少なくありません。そこでネット通販サイト等でスマートモニターを調べてみると、中には2万円ほどで買えるリーズナブルなものが見かけられますが、ここでチェックしておかなければならないのが「電波法による認証の有無」になります。
スマートモニターはBluetooth接続機器なので、各国の電波法に適合させねばならない「技術基準適合証明(以下、技適) 」の取得が必要です。
技適を受けていない海外製のBluetooth機器をそのまま日本で使用すると電波法違反になり、「販売する側」ではなく「使用した側」に対して罰則が科せられてしまいます。スマートモニターを使用する際には技適術を受けた製品であるか確認するようにしましょう。
最新のスマートモニター製品
昨今ライダーの間でも注目度が徐々に高まってきているスマートモニターは、バイク用品メーカーをはじめ、多くの会社から数多くの製品が登場しています。ここではその中でも人気の高いデイトナ、キジマ、タナックス、カエディアといった代表的なメーカーの製品をご紹介します。搭載される機能や価格も製品によって異なっているので、購入を検討している人は是非参考にしてみてください。
デイトナ モトスマートモニター

視認性に優れる7インチの大型液晶モニターとなる「モトスマートモニター」は、ナビゲーションの目的地や経路の追加、音楽アプリの操作もハンズフリーで操作を可能にするワイヤレス機能を搭載しています。また、サイドミラーのサポートとして後方確認や周囲の交通状況が確認できるバックモニター機能も備えています。
キジマ スマートディスプレイSD01

「スマートディスプレイSD01」の5インチ液晶モニターは視野角が広いので白飛びしにくく、防水・防塵機能も備えています。車体への装着方法は振動に強いテックマウントを採用しており、高い安定感を誇ります。Apple CarPlayやAndroid Autoへの接続はWi-Fi(2.4GHz)を使います。
TANAX スマートライドモニターAIO-5Lite SRS-001

高性能なCPUを搭載した防水・防塵対応の5インチ液晶モニターには、オンラインナビゲーション、音楽再生アプリコントロール、電話応答、メッセージ通知といった基本機能はもちろん、他車両の接近を知らせる死角検知システムや振動検知式駐車監視緊急録画、ドライブレコーダー機能とあらゆるものが搭載されています。
カエディア スマートレコードディスプレイ KDR-D21

防水性に優れるコンパクトな4.5インチ液晶モニターは、走行時の段差やエンジンの振動を軽減するAirマウントでの車載方式が採用されています。ドライブレコーダー、空気圧センサーを併せ持ち、ツーリングでの安全性と快適性を約束してくれます。
現在販売されているスマートモニターの中でも、安心して使える製品をご紹介しました。機能を限定すれば3万円ほどで購入できる製品もあるので、使用用途と予算に合ったスマートモニターを選ぶのが良いでしょう。
スマートモニターを取り扱う会社に話を聞いた

斎藤 功一郎氏
今回、早くからスマートモニターという製品の取り扱いを始められているタナックス株式会社(以下、タナックス)の斎藤氏に、スマートモニター市場の動向や今後についてお話を伺いました。
スマートモニターが日本の市場で取り上げられるようになったのはいつ頃からで、現在までの伸び方はどのようなものでしょうか。
「タナックスがスマートモニターの販売を開始したのは2023年11月26日で、国内でスマートモニターが販売されるようになったのはその少し前でした。ただ、インターネット通販サイトではさらにその前から販売されていましたが、いずれも電波法認証を受けていないものだったと思います。現在はスマートモニター開発に取り組むメーカーも増え、販売モデルも多くなってきています。今後もさまざまなモデルが登場してきて、市場は一層伸びていくと予想されます。
近年ではスマートモニターを取り扱うバイクショップも増えていて、バイクとセット購入されるユーザーもいらっしゃるそうです」
スマートモニターは、常に最新のスマホとリンクできるよう設計されているのでしょうか。
「各社のモデルによって搭載されている基盤は異なりますが、基本的には現在世間で使用されているスマホとのリンクは可能です。ただ、最新のスマホを用いる際はスマートモニター自体のOS等のアップデートも必要となり、弊社製品に関してもiOSやAndroidなどのアップデートや最新のスマホが販売されると、ストレスなくリンクできるかチェックし、改善を図っています。
やはりユーザーには快適に使ってもらえることが一番なので、上記のようなアフターケアを継続的に行っている会社の製品を選ぶことをオススメします」
スマートモニターは今後、どのように進化していくのでしょうか。
「二輪車用として高い耐久性を持つことを前提に、今後は実際に使用するユーザーの声やニーズに応える進化をしていくと思います。現在のスマートモニターには、オンラインナビゲーション機能や音楽アプリ、インカムとの連携等が基本機能として備わっていますが、ベース車両に関するデータ等の表示や盗難防止対策となるライブカメラ機能が標準装備されていくことでしょう。スマホの代替品という枠を超えて、より便利で楽しいバイクライフをサポートしてくれる存在になっていくと思います」
快適性が格段にアップするスマートモニター

スマホを危険に晒すことなく、スマホと変わらない操作性と利便性を体験させてくれるスマートモニターは、未知なる土地へ走りに行きたくなるライダーのバイクライフをより豊かなものにしてくれる存在と言えます。おいそれと手が出せる価格帯の製品ではありませんが、自分の楽しみ方に合ったものを選べば、価格相応の価値を感じられることでしょう。気になる方は、さまざまなスマートモニターを取り扱っているバイク用品量販店やバイクショップで実機に触れてみてください。
モトスマートモニター
https://www.daytona.co.jp/products/detail/23333/
スマートディスプレイ SD01
https://www.tk-kijima.co.jp/parts/sd_01.html
TANAX スマートライドモニターAIO-5Lite_SRS-001
https://www.tanax.co.jp/product/tanax/srs-001
カエディア スマートレコードディスプレイ KDR-D21
https://www.kaedear.com/collections/smart-monitor/products/予約受け付け-スマートレコードディスプレイ-kdr-d21