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平嶋夏海さんが大使に就任「セーフティ★ライドフェス2026」レポート

神奈川県は箱根や湘南などツーリングの名所が多くライダーに人気のエリアですが、一方で交通事故死者数に占める二輪車乗車中の死者数の割合は、全国平均と比べて高い水準にあります。この現状に向き合う神奈川県警察(以下、神奈川県警)は、二輪車事故防止を呼びかける「セーフティ★ライドフェス2026」を開催。新たに交通安全大使に就任した平嶋夏海さんとともに、交通安全への想いを発信しました。

二輪車事故防止を呼びかける神奈川県警の取り組み

神奈川県警は6月を「二輪車交通事故防止強化月間」と定め、二輪車事故防止に向けた啓発活動を展開しています。その一環として、2026年5月31日(日)、七里ヶ浜海岸駐車場で「セーフティ★ライドフェス2026」が開催されました。

会場では、神奈川県警の交通安全大使に就任した平嶋夏海さんの委嘱式をはじめ、白バイ隊員によるテクニカル走行、安全講話、一本橋大会など、交通安全への理解を深める多彩なプログラムが行われました。

当日は晴天に恵まれ、会場である七里ヶ浜海岸駐車場にはライダーをはじめ、親子連れや近くを通りかかった地元の人など多くの来場者が訪れました。白バイの迫力ある走行に歓声が上がる一方、安全講話では事故につながりやすい場面がわかりやすく紹介され、来場者は楽しみながら交通安全について考える一日となりました。

開催概要

日時 2026年5月31日(日) 11:00〜14:00
会場 七里ヶ浜海岸駐車場
主催 神奈川県警察(交通総務課・鎌倉警察署)

交通安全大使の委嘱式

今年の「セーフティ★ライドフェス2026」では、JAPAN RIDERSアンバサダーとして活躍する平嶋夏海さん(以下、平嶋さん)が、新たに神奈川県警の交通安全大使に就任しました。

式典では、神奈川県警 交通部 交通総務課 事故対策官の木村氏から平嶋さんへ委嘱状が授与され、平嶋さんは交通安全大使としての宣言を行いました。

ホワイトエンジェルスによるテクニカル走行

神奈川県警のホワイトエンジェルス(女性白バイ隊員)2名と白バイ隊員2名が、鍛え上げた技術を披露するテクニカル走行を実演しました。

パイロンスラロームや定常円旋回など高度な技術を次々と繰り出し、間近で見る観客からは大きな歓声が上がりました。

平嶋さんとホワイトエンジェルスによる安全講話

テクニカル走行の後は、平嶋さんとホワイトエンジェルス隊員によるトーク形式の安全講話が行われました。実際の車両やパネルを使い、ライダーが遭遇しやすい事故のメカニズムを体験形式で解説しました。

① 死角に潜む「サンキュー事故」

会場に用意された2台の車を使って、「対向車が譲ってくれた状況で右折する」シーンが再現されました。平嶋さんが実際に右折車の運転席に乗り込むと、対向車の後ろに何があるかは全く見えない状態。「大丈夫そうですか?」と問われ、不安を感じながらも確認する術がないことを実感します。降りてみると、対向車の死角にはすっぽりと白バイが1台隠れていました。これがいわゆる「サンキュー事故」の構図です。隊員は、譲られたからといって安全とは限らないこと、焦らず必ず安全確認してから進むこと、バイク側は相手の死角に入らない意識を持つことの重要性を伝えました。

② 二輪車の距離感

また、大型トラックの左右に2台のスクーターが並ぶ写真を提示し、「どちらが手前にいるか」「何メートル差があるか」を問うクイズも出題。写真を見て「バイクのほうが前」と正解した人は少数で、多くが「横並び」「トラックが前」と感じていました。このクイズを通して、「二輪車は実際より遠く、速度は遅く見られがち」という、認識の誤差があることを伝えました。見えていたとしても、それが正しく認識されていないことが事故につながる。隊員は「『来ないかも』ではなく『来るかも』という意識を持ち、かもしれない運転を徹底してほしい」と締めくくりました。

一本橋大会

イベントのハイライトのひとつが、参加者によるライディングスキルを競う「一本橋大会」です。幅30cm、長さ7.5mのコース上で低速バランスを競うこの競技には、事前公募で選ばれたライダーたちが愛車を持ち込んで参加。

粘り強いバランス走行に、観客から熱い声援が送られました。

見事上位3名に輝いたライダーには、平嶋さんからプロテクターやTシャツなど協賛企業からの豪華賞品が贈られました。

会場では親子連れも多く訪れ、白バイへの体験乗車が人気を集めました。実際に白バイにまたがり記念撮影を楽しむ来場者の笑顔が印象的でした。また、バイク用品の展示コーナーではプロテクターをはじめとする安全装備の重要性が紹介されていたほか、JAFのブースも設置され来場者が足を止めていました。

交通安全大使・平嶋夏海さんの意気込み

JAPAN RIDERS(一般社団法人 日本二輪車普及安全協会)アンバサダー
平嶋 夏海さん

JAPAN RIDERSアンバサダーとして全国のライダーに向けて情報発信をしている平嶋さん。今年から神奈川県警の交通安全大使という新たな役割を担うことになりました。普段からバイクに乗る平嶋さんは、就任の気持ちをこう語ります。

「私自身も普段からバイクに乗ってお出かけをします。神奈川もよく走る場所ではあるので、今まで以上に気を引き締めて、安全運転を心がけていきたいです。安全講話では、事故を起こす可能性を減らすということに加えて、自分が事故に巻き込まれないようにする意識というのも、すごく大事なんだなと気づきました。相手を加害者にしないためにも、自分が被害者にならないためにも、どちらも意識していかなきゃいけない。自分が法定速度を守っているからといって事故が起きないわけではない、ということをしっかり理解して、常に注意を払って運転していくことの大切さを改めて感じました。バイクに乗っている以上、車よりも事故に遭ったときの怪我のリスクは大きいです。自分も傷つきたくないし、周りの人を悲しませないためにも、より安全運転に気を付けていきたいですし、伝えていきたいです」

二輪車事故防止に努める神奈川県警の想い

神奈川県警察本部 交通部 交通総務課 事故対策官 / 警視
木村 大介氏

直近の神奈川県内における二輪車事故の状況と、イベントに込めた想いについて、神奈川県警察本部 交通部 交通総務課 事故対策官 / 警視の木村 大介氏に伺いました。

「二輪車関係の事故件数は前年と比べて205件増、負傷者数も前年比12%増となっています。事故の件数そのものが増えているということで、ライダーの皆さんには特に注意していただきたいと思っています。結論としては、速度を守って走ること、交差点に近づいたら、右折車がいる場合は『こちらが見えていないかもしれない』という「かもしれない運転」を意識していただけると、いざというときにブレーキをかけることができ、事故を未然に防ぐことができます。神奈川は二輪車の所有台数が全国でも多く、通勤にもツーリングにもバイクが活躍する県です。だからこそ、このイベントを通じて安全への意識を高めていただきたいですし、我々としても交通安全への意識を伝え続けていきたいと思います」

神奈川県警の新たな取り組み

今回の会場では、神奈川県警が推進する2つの交通安全プロジェクトも紹介されていました。

横断歩道における歩行者優先「KEEP38プロジェクト」

ひとつは、横断歩道での歩行者優先を呼びかける「KEEP38プロジェクト」。道路交通法第38条に定められた横断歩行者優先義務を正しく理解し、模範運転を実践することで、横断歩行者が被害に遭う交通事故の撲滅を目指す取り組みです。神奈川県では2025年(令和7年)10月から、主に事業用自動車の運転者を対象に推進されています。

対象 主に事業用自動車(緑・黒ナンバー)。個人参加も可
参加方法 申請フォームよりモデル事業所として参加申し込み。個人参加も受付中

法定速度遵守「ゆっくり走ろうプロジェクト」

もうひとつは、法定速度遵守を呼びかける「ゆっくり走ろうプロジェクト」です。かつて神奈川県で広まった交通安全の合言葉「ゆっくり走ろう かながわ」を令和版としてリバイバルさせたもので、ステッカーの貼付などを通じて、ドライバー自らが安全運転への意識を表明する取り組みとなっています。

参加方法 警察署でステッカーと参加証を受領。オリジナルステッカー作成も可(ガイドラインあり)
対象 個人・事業所ともに参加可

「セーフティ★ライドフェス2026」は、ライダー、地域の人々、警察が同じ場所で交通安全について考える機会となりました。白バイ隊員による迫力ある走行や、平嶋夏海さんを交えた安全講話は、楽しさのなかに事故防止のリアルな視点を伝えるものでもありました。

神奈川は、通勤やツーリングなどで多くのライダーが行き交う地域です。だからこそ、一人ひとりが「見えているはず」「来ないはず」ではなく、「見えていないかもしれない」「来るかもしれない」と考えることが大切です。

イベントで発信された交通安全への想いが、日々のライディングに少しでも生かされることを期待したいです。

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