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初めてのオフロード走行に挑戦!

憧れのオフロードバイクに乗って大自然の中を走ってみたいと思っても「いきなり林道に行くのは怖い」「オフロードコースはどこにあるのかわからない」と迷う方は多いでしょう。実は、初心者こそ最初に訪れるべきなのが、管理されたオフロードコース。安全対策が整い、走行ルールが明確な環境でこそ、安心して基本操作を身につけることができます。

本記事では、オフロード競技やコースの種類、必要な装備など、オフロードバイクの魅力や始め方を解説します。初めてのオフロードコース走行を、不安なく楽しむための入門ガイドとして、ぜひ参考にしてください。

ダート(未舗装路)走行とは

オンロード走行との違い

バイクで走る場所といえば公道を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実際に走ることができる路面は大きく分けて2つ、アスファルトで舗装されたオンロードと、土や砂利などでできた舗装されていないダート(オフロード)があります。ダートはアスファルトで舗装された道とは異なり、路面は滑りやすく、凹凸や轍(わだち)があるのが特徴で、荒れた路面の上でバイクを操る技術が必要になります。

ダート走行の特徴と注意点

ダートは自然や天候の影響を受けやすく、路面コンディションが常に変化するのが特徴です。土だけでなく雑草、砂地、浮き砂利などに加え、雨が降れば泥(マディ)になり、難易度が一気に上がります。

オフロード競技について

そんなダート走行の技術を極め、競い合うのが「オフロード競技」です。オフロードと言っても細かく競技が分かれており、それぞれコースの特徴や競い方が異なります。ここでは代表的な3つを紹介します。

モトクロス

人工的に作られたオフロードコースを使用して行われるのがモトクロスです。スタートゲートが一斉に倒れ、多数のマシンが横一列で飛び出すスタート方法はモトクロスだけで、迫力溢れるシーンに初めは驚くかもしれません。レース時間は一般的に10〜30分+1周と、オフロード競技のなかでは短いです。限られた時間のなかで周回を重ね、最初にチェッカーフラッグを受けたライダーが勝者となります。

エンデューロ

山林や自然の地形を活かしたコースで行われるエンデューロ。レースは1時間〜3時間など数時間にわたって行われるものや、数日・数週間がかりで行われるものまであり、エンデューロという名の通り、長時間にわたって走り続けるタフさや耐久性が求められます。なお、エンデューロのなかでもハードエンデューロやクロスカントリーなど細かく分類されていますが、全日本エンデューロ選手権では「オンタイム」と呼ばれるタイムアタック形式を採用しています。コース内にある複数の「テスト」と呼ばれる競技区間をライダーが1台ずつ走行し、全ての区間の合計タイムで順位が決まります。テスト区間のあいだには「ルート」と呼ばれる移動区間があり、ここも規定時間内に走行して次の区間に到着する必要があるのが特徴です。

トライアル

トライアルは、岩や丸太、段差などで構成されたセクションを足をつかずにクリアしていく、極めて高度なテクニックが求められる競技です。ライダーは極低速でバランスを取りながらマシンを操り、体重移動やクラッチワークなど見た目以上に繊細な操作が求められます。スピードではなく、いかに正確にマシンをコントロールできるかが勝負になるため、オフロードバイクの基本技術が凝縮された競技といえます。

オフロードコースの種類

モトクロスコース

コースにはコーナーや直線ストレート、ジャンプや連続したリズムセクションなど、人工的に作られたセクションが設けられており、ライダーはこれらを攻略し、いかに速く走ることができるかを競います。マシンコントロールやジャンプテクニック、荒れた路面を攻略するライン取りなど、スピードとテクニックの両方が必要です。

エンデューロコース

自然の地形をそのまま生かしたコースのため、急な登り坂、岩場、泥、沢などさまざまなセクションがあり、長時間走行するなかで、ライダーは最後まで走り切る体力とテクニックが求められます。単純な速さだけでなく、状況判断やペース配分、そしてマシントラブルへの対応力など総合力が問われる競技です。自然のなかを走り抜ける冒険感も魅力のひとつで、モトクロスとはまた違ったオフロードの楽しさを味わえます。

「まず林道から」は本当に正しいのか?

「オフロードを始める前に、まず林道で練習してからコースへ行こう」という考えがありますが、これは必ずしも安全とは言えません。

林道は一見走りやすそうに見えても、崖や急な下り坂、対向車や作業車、落石や倒木など、走る上でさまざまなリスクがあります。また、林道は電波の届かない山奥にあることも多く、そんななか一人で転倒し帰れなくなってしまうと、助けを求めることができません。

さらに、私有地や通行止め、立入禁止区域も多く、知らずに侵入し、トラブルになるケースもあります。こうした場所は事前に確認し、絶対に立ち入らないよう注意が必要です。

一方、オフロードコースは走行することを前提に管理された環境で、コースにはスタッフが常駐し、利用者の受付や走行状況の確認を行っています。万が一、転倒やトラブルが起きた場合でも、すぐに対応できる体制が整っているのが大きな特徴です。また、基本的に走行方向は一方向に統一されており、対向車と出会うことはありません。コースごとに走行ルールも決められているため、ライダー同士が安全な距離を保ちながら走ることができます。

オフロードコースは安全面を考慮して整備された場所であり、トラブルが起きた際にもサポートを受けやすく、周囲も同じようにバイクを楽しむライダーばかり。だからこそ、初めてオフロード走行に挑戦する人ほど、まずはコースで経験を積むことをおすすめします。

オフロードバイクの種類と特徴

オフロードバイクと一口に言っても、競技によってその特徴は異なります。

モトクロスバイク

モトクロス専用に開発された競技用バイクです。排気量は50cc〜450ccまで幅広く、軽量でパワフルなエンジンを搭載しています。なお、レースでの速さを最優先に設計されているため、ヘッドライトやウインカーなどの保安部品は装備されておらず、公道を走ることはできません。

エンデューロバイク

山道や林道、長距離レースなどを想定して作られたオフロードバイクです。エンデューロはモトクロスよりもスピード域が低いため、モトクロスバイクよりも穏やかなエンジン特性です。燃料タンク容量を増やしたり、ライト類を装備したりすることで、長時間の走行や公道での移動に対応しています。マシンによってはナンバー登録が可能で、公道から林道、オフロードコースまで幅広く楽しめるのが特徴です。

トレールバイク

街乗りから林道ツーリングまで幅広く使える、公道走行を前提としたバイクで、その幅広い用途から「デュアルパーパス」「オン・オフロードバイク」などとも呼ばれます。エンジン特性は比較的穏やかで、シート高や操作性も扱いやすさを重視したモデルが多く、オフロード初心者にも人気があります。普段は通勤やツーリングに使いながら、週末にオフロードを走るといった楽しみ方ができるのも魅力です。

ファンバイク

小排気量で扱いやすく、初心者や子どもでも楽しめるバイクです。その扱いやすさから、多くのオフロードコースでレンタル車両として用意されていることもあります。

紹介したように、オフロードバイクには、公道を走行できるものとできないものがあります。モトクロスバイクの多くは競技専用車両のためナンバー登録ができず、公道走行はできません。一方、トレールバイクやエンデューロバイクはヘッドライトやウインカーなどの保安部品を備えているものもあり、ナンバー登録して公道を走ることが可能です。コース専用で楽しむのか、ツーリングや林道走行も視野に入れるのかによって、選ぶバイクのタイプは変わってきます。

また、初めてオフロード走行に挑戦する場合は、125cc〜250ccクラスのバイクがおすすめです。この排気量帯は車体が比較的軽く、パワーも扱いやすいため、基本的なライディング操作を身につけるのに適しています。まずは扱いやすいモデルで経験を積み、走りに慣れてからステップアップしていくのがおすすめです。

基本装備

オフロード走行では、舗装路とは違い、砂や石、泥といった自然の路面を走ります。そのため転倒の可能性も高く、飛び石や泥が飛んでくることも珍しくありません。安全に走行を楽しむためには、専用の装備をしっかりと身につけることが重要です。

フルフェイス / オフロード用ヘルメット

オフロード専用ヘルメットは、長いバイザーと広い開口部が特徴です。バイザーは太陽光を遮るだけでなく、走行中に飛んでくる泥や小石から顔を守る役割もあります。また、激しく体を動かすオフロード走行でも内部に熱がこもりにくい構造になっています。基本的にはシールドではなく、ゴーグルと組み合わせて使用します。

ゴーグル

ゴーグルは、前を走るバイクが巻き上げた土や石、泥などから目を守り、視界を確保するための重要な装備です。視界の確保は安全なライディングに直結するため、レンズの色味や形状、曇りを防ぐ構造など、さまざまな技術が取り入れられています。

また、路面状況や天候によって泥や水しぶきがレンズに付着し、視界が遮られてしまうことも少なくありません。そこで使用されるのが「ティアオフ」や「ロールオフ」と呼ばれるフィルムです。レンズの表面に装着し、泥が付着した際にフィルムを剥がしたり巻き取ったりすることで、走行中でも素早くクリアな視界を取り戻すことができます。

グローブ

グローブはハンドル操作を安定させるだけでなく、転倒時に手を守る役割があります。オフロード用グローブは手のひら部分のグリップ力が高く、汗をかいても操作しやすい素材が使われています。オンロード用グローブは手の甲部分にプロテクションが入っているものが多いですが、オフロードでは操作性が求められるため、フィット感や薄さを重視したものが多いのも特徴です。

オフロードブーツ

オフロードでは足を地面につく場面が多く、転倒時にはバイクの下敷きになる可能性もあります。オフロードブーツは、すね・くるぶし・足首をしっかり保護する構造になっており、怪我のリスクを大きく減らしてくれます。一般的なライディングシューズやツーリングブーツでは保護性能が不足するため、オフロード走行では専用ブーツの着用が推奨されています。

安全性を高める装備

【衝撃から守る】胸部・背中プロテクター

胸や背中を保護するプロテクターは、転倒時の衝撃から上半身を守る重要な装備です。オフロード走行ではバイクと接触したり、地面に強く打ち付けられる可能性もあるため、全日本選手権などでは着用が義務化されています。アウタータイプとインナータイプがあり、胸部と背中のみを守るものから、肩や腕にもプロテクターが付いたものまで種類はさまざまです。動きやすさとプロテクション性能を軸に選ぶのが良いでしょう。

【衝撃から守る】肘・膝プロテクター

肘や膝は転倒時に地面に接触しやすい部分です。そのため、専用のプロテクターを装着することで衝撃を分散し、擦り傷や打撲のリスクを軽減することができます。特に膝はオフロード走行中にバイクをホールドする重要なポイントでもあるため、動きやすさと保護性能を両立したプロテクターが多く使用されています。

【関節を守る】ネックブレース

転倒時の衝撃から首や脊椎を守る装備です。首元に装着することで、首を動かした時にヘルメットの縁がネックブレースに当たる形で首の可動域を制限します。これにより、転倒時の首へのダメージや衝撃を抑えてくれる仕組みです。

【関節を守る】ニーブレース

ニーブレースは、膝関節を保護し、関節の動きを適正な範囲にコントロールする装備です。太ももからすねまでをフレームで支える構造になっており、膝のねじれや過度な伸びを防ぐ役割があります。オフロード走行では転倒や足をついた際に膝へ強い力が加わることがあり、靭帯損傷のリスクも少なくありません。膝の怪我はシリーズ戦などからの長期離脱につながることもあるため、モトクロスやエンデューロでは多くのライダーが装着しています。

コース走行の仕方

走行方法(当日の流れ)

いざオフロード走行、となってコースに来たら、基本的な流れは次の通りです。

① 受付
② コースのルール確認
③ バイクや装備の準備
④ 走行開始

まず受付で走行券を購入する、または走行料を支払います。料金はコースによって異なりますが、半日と1日で設定されていることが多いです。また、受付時にコースの走行ルールや注意事項の説明を受けます。コースによっては初心者向けの案内をしてくれる場合もあるため、わからないことがあれば遠慮せずスタッフに確認しましょう。

準備が整ったら、いよいよ走行開始です。コースによっては時間帯ごとに走行枠が分かれている場合もあります。また、混雑状況やイベント開催時などは通常と異なるルールになることもあるため、現地スタッフの指示に従って走行しましょう。

最初に行くべきコースは?

オフロードコースは起伏のあるレイアウトが多く、初めて走る場合は難しく感じることもあります。そのため、最初はフラットな広場や初心者向けエリアが用意されているコースを選ぶのがおすすめです。基本操作やバイクの挙動に慣れることで、安心してオフロード走行を楽しめるようになります。

例えば、埼玉県川越市にある「オフロードヴィレッジ」では、ビギナーから楽しめるコースとして知られており、初めてのオフロード走行にも挑戦しやすい環境が整っています。

ただし、オフロードコースは天候によって路面状況が大きく変わります。雨の後はマディコンディションになることもあり、走行難易度が上がる場合もあります。初めて走る場合は、できるだけ乾いたコンディションの日を選ぶと安心です。

オフロードは特別な世界に見えるかもしれませんが、安全な環境が整ったコースだからこそ、初心者でも安心して走行を楽しめます。まずは一度コースに足を運んで、土の上を走る楽しさを体感してみてください。

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