【間近で見るド迫力のバイク競技】これを読めば必ず観戦してみたくなる!トライアル世界選手権開催
目次 - INDEX
スタートとゴール地点が設定された採点区間(いわゆるセクション)において、大きな岩や急こう配などを含むマーカーで定められたコースでいかに足を着かずに走り抜けられるかを競う「トライアル」という競技をご存知でしょうか。
トライアルは、モトクロスやロードレースのように一番早くゴールしたライダーが勝者になるレース競技とは異なり、スピードではなく微妙なマシンコントロールやバランスが求められる競技です。そうした技術があるのでとても人が歩いて通れないところをもバイクで走行してしまう、まさに世界トップのライディングテクニックを見ることができます。まるで木を登る猫のように急崖を走破するライダーを目の当たりにすると、バイクが持つポテンシャルの高さと共に人並外れたライディングテクニックに衝撃を覚えることでしょう。
また、トライアル競技の歴史は古く、発祥の地であるヨーロッパでは1909年のS.S.D.T(Scottish Six Days Trial)から始まったといわれ、日本でも1964年に北軽井沢で第1回全日本トライアルが開催されました。岩手県で年に一度行われる出光イーハトーブトライアルという大会には、今でも日本全国から300~500名のライダーが参加し、今年の8月で実に47年目を迎えます。
さらにトライアル競技は、サーキットやモトクロスなどのような広大なコースで開催されるわけではなく、自然豊かな山奥など辺境地に人工的にセクションを設けた会場での 開催とあって、観戦に足を運ぶこと自体も楽しみの一つ である場合もあります。
そんなトライアル競技の世界選手権である「2023 HERTZ FIMトライアル世界選手権 第3戦 大成ロテック日本グランプリ」が、4年ぶりに日本のモビリティリゾートもてぎ(以下、もてぎ)にて、5月20日(土)と21日(日)に開催されます。しかも、ここもてぎでは、比較的歩いて見ることのできるルートがセクションから近いことが多く、気軽にトライアルの迫力を感じることのできる初観戦の方にも優しい場所なのです。
トライアルの魅力は何と言ってもライダーとの距離が近い!
1984年から始まった国の代表同士が戦う「トライアル・デ・ナシオン」というトライアル競技の世界大会において、日本チームは毎回上位に食いこむほどの実力を有していることをご存じでしょうか?(2019年は最高位の2位、20、21、22年は参加見送り)
そしてこの競技観戦の醍醐味は、何と言っても選手との距離が近く、競技をコース至近で観戦できることです。イメージはプロゴルフトーナメントのような距離感、と言えば非常に至近距離であることがご理解いただけるでしょうか。
目の前を出場選手が通り、エンジン音や選手の息遣いさえも聞こえ、セクションをクリアしたときに湧き上がる拍手で観客とライダーが一体になる瞬間を味わうことができます。
また、比較的目で追える程度のスピードで進行するほか、減点方式のシンプルなルール(足つきは減点1点、転倒/エンジンストップは最大減点の5点など)と相まって、初めての方でも理解しやすいところもゴルフと似ていますね。
今回もてぎで開催されるトライアル競技観戦のポイントは?
チケットの入手方法や競技観戦エリアまでのアクセスについては最後にご紹介します。
観戦を楽しむための大まかな流れとしては、はじめに各選手が競技をスタートするスケジュールを確認します。見たい選手の時間に合わせて、第1セクションを見つけて待ち構えましょう。バイクは1台ずつ1分30秒ごとに時間差でスタートします。最高峰のクラス、ランキング上位の選手が最後にスタートします。コースは一方通行で、セクション番号順にトライするのがルールです。人気の選手には多くの観客が共にセクションを移動していきます。
次のセクションは選手たちが走り抜けていく方向にあるため、あとはその流れに同行して見ていくだけですが、徒歩で移動するため観戦する方の準備品として重要なのは足元です。観戦場所がアスファルトと不整地の両方あるため、万が一前日や当日が雨天だった場合は、滑りにくい靴底のトレッキングシューズや場合によってはレインシューズ が良いでしょう。なお、比較的長い距離を歩くため重い靴はお勧めしません。あとは水分補給のための飲み物や食料、タオル、晴天であれば日差し対策として帽子、雨予報であればカッパや軽量な傘を用意しましょう。
もてぎには要所要所にトイレが設置されているので安心です。また、座って休憩することのできるポイントもありますが、前日の雨や朝露で濡れている可能性もあるため、キャンプ用のチェアやスツール、小型の脚立、防水性のある敷物を一枚持っていくと良いかもしれません。
見どころは岩盤エリアの第9~11 セクションと最終セクション!
天に向けられた切り立つ岩山、刀を横たえたような細く鋭利な岩など、走行ラインを少しでも外れると最減点になってしまうので、選手たちは足先から指先までの神経や筋肉を最大発揮させ、各セクションで人車一体の華麗な舞いを見ることができます。
断崖絶壁と大きな岩場が立ちはだかる「岩盤エリア」付近には、第9~11セクションが設けられており、一か所で多くのライダーによる圧巻のテクニックが堪能することができます。さらに、実況放送を聞きながら観戦できるスペースも広範囲にわたり、木陰にレジャーシートを敷いて過ごせるので、じっくりとトライアル競技の醍醐味を味わうことができます。
そして最終セクションは、最高難度を誇る「ハローウッズ前庭」の広場に設定されています。そのためクリーン(減点ゼロ)できる選手は1〜2名です。どの選手がこの難易度の高いセクションをクリーンで走破できるかに注目が集まります。
トライアルは早くから女性クラスを導入しており、ジェンダーレス・スポーツである点も魅力の一つです。日本グランプリにおいても「TrialGP Women」クラスが併催されており、世界で活躍する女性ライダーも参戦するので楽しみです。
チケットのタイプは2種類!豪華プレミアム観戦券は400枚限定!
7つの特典付いたプレミアム観戦券は400枚限定!駐車場券も含まれているほか、セレモニーでの最前の特設エリアが用意されており、まさにプレミアムな観戦ができます。
なお、前売り券は、SDGs(持続可能な開発目標)への取組みの一環としてペーパーレスのデジタルチケットが採用されています。
チケットの詳細については公式サイトにてご確認ください。
https://www.mr-motegi.jp/ticket_m/wctrial/index.html
高校生以上の観戦券はパークパスポート1日分付きます。
※お車・バイクでご来場の場合は、駐車券が必要です。
もてぎまでのアクセス方法
クルマ・バイクの場合
クルマ・バイクでお越しの方は、常磐自動車道の水戸北スマートICか、北関東自動車道の真岡IC、または東北自動車道の矢坂ICで降りるルートです。
https://www.mr-motegi.jp/access_m/#car-bike
渋滞迂回路マップもあるのでご確認ください。
https://www.mr-motegi.jp/access_m/pdf/detour.pdf
電車の場合
東京方面からの電車利用は、真岡鐵道真岡線の終点である茂木駅まで行き、そこから20分バスに乗って到着します。それ以外にも、常磐線特急の水戸駅で下xしてからバスで90分、新幹線のJR宇都宮駅で下車してからバスで90分というルートもあります。
https://www.mr-motegi.jp/access_m/#train
バスの場合
バスの場合は2つルートがあり、1本はJR宇都宮駅発着、もう1つのルートはJR水戸駅発着の便があります。
https://www.mr-motegi.jp/access_m/#bus
また、5/20(土)・5/21(日)の2日間限定で「茂木トラベル」による宇都宮駅発着の専用シャトルバスも事前予約制で運行しています。
https://motegi88.com/yoyaku/
「MotoGP™」「SUPER GT」「スーパーフォーミュラ」「Honda Racing THANKS DAY」「ゴールデンウィーク」「花火の祭典」、それにお盆期間を除いては、それほど混雑しないと思われますが、前もって時間にゆとりを持って向かいましょう。
そのほか、同施設内にはホンダのものづくりの歴史がわかるホンダコレクションホールがありますので、トライアル観戦と併せて訪れることをお勧めします。
また、期間中は「もてぎの森サスティナビリティフェス!」と題し、もてぎ町の有機農家やクラフト作家と連携して展開する「森と里のつながるマルシェ」も2日間限定で開催されます。
森でトライアル観戦もしつつ、会場内で2日間限定のグルメやショッピングも堪能し、セクションに隣接するパークでアスレチックやクルマやバイクのアトラクションなど、お好みの滞在スタイルで過ごせるのも“人と自然とモビリティが共存する”モビリティリゾートもてぎならではですね。
スピードやタイムを追い求める他のモータースポーツとは異なり、バイクとライダーと自然の一体感、そしてその正確さが勝敗を決めるモータースポーツ、それがトライアル競技です。人間がバイクで走破できる限界に挑戦するかのようなこの競技を見れば、もっとバイクのことが好きになること間違いなし!
トライアル競技に興味を持たれた方は、5月20日(土)と21日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催される2023 HERTZ FIMトライアル世界選手権 第3戦 大成ロテック日本グランプリの観戦を検討してみてはいかがでしょうか。