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大阪・東京・名古屋とも大盛況!モーターサイクルショーを一気見

今年も大阪・東京・名古屋の3都市で開催されたバイクの祭典「モーターサイクルショー」は、全会場で昨年以上の来場者数を記録するという盛り上がりを見せました。いずれかの会場に足を運んだ人は多いと思いますが、ジャパンプレミアとなった大阪、日本最大のモーターサイクルショーである東京、広大な屋外展示と試乗会が実施された名古屋という3会場すべてを回った方はほとんどいらっしゃらないでしょう。大阪・東京・名古屋それぞれのモーターサイクルショーの模様をここで一気見しましょう!

見逃せない国内4メーカーをピックアップ

カワサキ

カワサキブースのコンセプトは「ニューモデル体感とプラザ体験」。新車とともにカワサキブランドの専門店である「カワサキプラザ」をイメージしたプラザアパレルの販売スペースが併設されました。ブースでは軽二輪クラスのニューモデルである「MEGURO S1」や「W230」、「KLX230 SHERPA」などに自由にまたがってその感触を体感でき、発表されたばかりの「Ninja 1100SX SE」や「VERSYS 1100 SE」、「Z900 SE」等の大型モデルが展示されました。さらにプラザアパレルの販売スペースでは、ジャケットをはじめとするウェアや小物類などを購入でき、来場者がお気に入りの一品を手に取る姿も多く見かけられました。

カワサキブース注目の車両は、発売を間近に控えたプレミアムスーパーネイキッド「Z900 SE」が挙げられます。その外観は、躍動感溢れるスタイリングとメタルパーツを組み合わせた新Sugomiデザインが前面に押し出されています。「エキサイティング&ライダーフレンドリー」というコンセプトを体現した一台だと言えます。

存分にツーリングを満喫できるスポーツツアラー「Ninja 1100SX SE」も展示されました。「SE(スペシャルエディション)」の名を与えられた本モデルには、クラッチレスシフトアップを可能にする「カワサキクイックシフター」に加え、ブレンボ社製のフロントブレーキディスク&キャリパー、オーリンズ社製のリアサスペンションが備わりました。グリップヒーターやETC車載器など、ツーリングライダーに嬉しい機能が標準装備となっています。

スズキ

「スズキオシフェス」をテーマとしたスズキブースでは、多くの来場者にスズキ二輪車の魅力に触れてもらうことで、スズキ推しになってもらえるようなブース作りが行われていました。注目を集めたのは、2024年のイタリア・ミラノでの「EICMA(ミラノショー)」で発表されたデュアルパーパスモデル「DR-Z4S」とスーパーモトモデル「DR-Z4SM」の2台です。各モデルの背景には、活用シーンを想像させるパネルが配置され、それぞれの世界観を演出していました。ブースには21機種、26台の車両の展示がおこなわれ、昨年原付一種の届出を行い、公道走行調査を実施したコンパクトで扱いやすい折り畳み電動モペッド「e-PO(イーポ)」も展示されました。

排気量398ccの水冷4サイクル単気筒エンジンが搭載されたDR-Z4Sは、タウンユースから本格的なオフロードまで幅広く楽しめる軽快な仕上がりが魅力の一台です。フロント21インチ、リア18インチのホイールにオフロードタイヤを装着した足まわりを見て、このDR-Z4Sでダートを走ってみたくなるライダーも多いことでしょう。

DR-Z4Sと同じエンジンと構造ながら、前後17インチホイールにロードタイヤを装着したDR-Z4SMは、街乗りからサーキット走行まで楽しめるスーパーモトモデルです。DR-Z4SとDR-Z4SMには、スズキ独自の電子制御システム「S.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)が搭載されており、トラクションコントロールやドライブモードセレクター、そして解除モード付ABSが備わり、ライダーの技術や路面状況に応じて走りを楽しめるようになっています。

ホンダ

毎回、志向を凝らしたブース展示で来場者を楽しませているホンダブースの今年のキーメッセージは「 Move to the Next 」。「新しい時代のシーンを作っていきたい」との考えから、先進技術、カーボンニュートラル、そしてプロダクトブランドという3つの観点でブースがデザインされていました。2024年の「EICMA(ミラノショー)」で発表された「電動過給機付きV型3気筒エンジン」や、日本初公開の電動二輪車「EV Fun Concept」の他、電子制御技術「Honda E-Clutch」を搭載した「Rebel 250 E-Clutch」や原付二種電動パーソナルスクーター「CUV e:」、4月1日から施行された「新基準原付」法規対応モデルの「スーパーカブ・Liteコンセプト」も展示されました。

モーターサイクルショーの皮切りとなる大阪モーターサイクルショーにてホンダブースで発表されたのが、ホンダスポーツバイクの進化における最新の回答となる「CB1000Fコンセプト」です。高い動力性能と扱いやすさを両立した水冷・DOHC・直列4気筒エンジンを、剛性としなやかさを高次元でバランスさせたダイヤモンドフレームに搭載。 それでいてCBの伝統を随所に感じさせる一台に仕上げられています。実際の市販車がどのような姿になるか、楽しみにさせてくれるコンセプトモデルです。

注目を集めるバイクがひしめく中で、特に人だかりができていたのが「電動過給機付きV型3気筒エンジン」です。二輪車用としては世界初となる電動過給機(ターボチャージャー)を搭載した水冷V型3気筒エンジンで、エンジン回転数に関わらず任意に過給をコントロールすることで、低回転からハイ・レスポンスなトルクデザインを実現しています。加えてスペースが限られている二輪車において、過給機の冷却に使うインタークーラーを必要としない設計を行うことで、マスの集中化と軽量化にも貢献しています。今後、ホンダのFUNモデルへの適用を予定しているそうです。

ヤマハ

2025年が創業70周年となるヤマハのブーステーマは「ヤマハと遊ぼう!」です。道をデザインしたフロアには、ニューモデルと、その世界観に合わせたライフスタイルを表現するアクセサリーなどが展示されました。その中でも一番注目を集め、跨りの待機列が途絶えることのなかったモデルが、参考出品の「YZF-R9」でした。

来場者の関心を集めていたのは、ヤマハの新たなフラッグシップモデル「YZF-R9」です。MT-09に備わる888cm3水冷4ストローク・DOHC・直列3気筒4バルブエンジンを搭載したスーパースポーツバイクで、“Re-DNAed Supersport”をコンセプトに、YZF-Rシリーズらしさを継承しつつ、ミドルクラス最強の中に最高のエキサイトメントと、スキルやステージを選ばないアクセシビリティを併せ持つ懐の広い一台に仕上げられています。

日本限定カラーのXSR900とともに注目を集めたのが、「XSR900プロトタイプⅡアドベンチャー」です。「オンロードとオフロード、両方のテイストを堪能したいライダー向けに作られた、新たな提案」となるカスタマイズドコンセプト車両で、バイザーが備わるラウンドヘッドライトには専用ガードが備わり、さらにエンジンガードやサドルバッグが標準装備という旅仕様の一台に仕上げられています。XSR900の新たな側面が切り開かれたモデルです。他にも「オフロードカスタマイズコンセプト」モデルがオフロードファンを魅了していました。

見どころ満載のバイク用品・パーツ

ライダーの必需品であるヘルメットも、各メーカーの最新モデルがラインアップされました。Araiは、アドベンチャーモデル「ツアークロスV」をストリートモデルにリスタイルした「TX・ストラーダ」を展示。SHOEIはスポーツフルフェイスヘルメット「Z-8」をベースに、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」と「初音ミク」それぞれとコラボレーションをしたモデルを発表しました。OGK KABUTOのブースには、レーシングフラッグシップモデル「F-17」と軽量コンパクト「エアロブレード・6」のカーボンファイバーモデルが並びました。

バイクライフをより安全に、より便利にしてくれるアイテムも多数展示されました。モトインフォでも紹介したバイク用エアバッグ「hit-air」シリーズを展開する無限電光は、エアバッグのエアバッグインナー転用システムを採用したエアバッグジャケットなど実物を多数出展。イヤホンで耳を塞がずに音声や音楽を聞き取るヘルメット用骨伝導スピーカー「addSound(アドサウンド)」や、ホンダとコラボレーションしたMOTO CASAのコンテナ型バイクガレージ、シートバッグを簡単かつしっかり固定できるタナックスの台座「ライザーベース」など、記事一本では紹介しきれないほど魅力的なアイテムが揃っていました。

その中でも、特にユニークと感じたアイテムについては後日「必見!モーターサイクルショーの会場で発見した最新バイクガジェット(仮)」として別記事でご紹介しますので、お楽しみに!

二輪車用エアバッグの今に迫る

【大阪・東京】さとみ(すとぷり)コラボイベント

人気モデルに跨ってさとみと写真が撮れるフォトブース
さとみに一目会おうと、モーターサイクルショー会場にファンが集まっていました

大阪と東京のモーターサイクルショー では、アンバサダーを務める2.5次元アイドルグループ「すとぷり」のさとみのコラボコーナーに注目が集まりました。両会場には、場内でスタンプを集めるデジタルスタンプラリーが開催されたほか、今回のモーターサイクルショー用に描き下ろされた等身大イラストパネルが設置されたフォトブースも登場。場内ではモーターサイクルショー用のテーマソング、そしてさとみによる場内アナウンスも実施され、さとみをお目当てに訪れたファンは大いに楽しんでいました。

ステージイベント

大阪モーターサイクルショーのオープニングステージでは、地元・大阪出身の宮城光氏(右)が登場
地元・名古屋はもちろん、大阪・東京のモーターサイクルショーのオープニングイベントを盛り上げた梅本まどかさん

大阪・東京・名古屋それぞれのステージイベントも大いに盛り上がりました。大阪と東京では、JAPAN RIDERS(一般社団法人 日本二輪車普及安全協会)アンバサダーの梅本まどかさん、名古屋では愛知県知事の大村秀章氏によって開会宣言が行われ、3会場それぞれで3日間に渡るモーターサイクルショーは幕を開けました。

今年は埼玉県小鹿野町で開催されるBLFのステージ

バイクに乗る有名人やYouTuber、バイク芸人による華やかなステージが目白押しだったイベントには、世界に通⽤する素晴らしいバイク⽂化の創造を⽬指すとともにバイク産業の振興、 市場の発展などを図ることを⽬的とする取り組み「BIKE LOVE FORUM(バイク・ラブ・フォーラム)」(以下、BLF)の今年の展開を紹介するステージも用意されました。今年は9月19日(金)、埼玉県小鹿野町で開催することが決定しました。バイクでの町おこしに取り組んでいる小鹿野町のグルメや魅力を紹介、さらにBLF開催にあわせ、ライダーに小鹿野町の自然を満喫してもらう「寄ってけ~な!おがのツーリングキャンペーン」の開催も発表されました。

第12回バイク・ラブ・フォーラムが宮崎で開催!翌日のツーリングキャンペーン記念セレモニーも大盛況

YouTubeでは語られないとっておきの話が聞けた地元バイク系YouTuber合同オフ会

名古屋モーターサイクルショーでは、東海エリアで活躍している地元バイク系YouTuberによる合同オフ会ステージが開催されました。MCを務めたまーさんガレージをはじめ、かなえADV、ぴよたんのばいく、たんそくライダー6900、べんぞーバイクネタ専門家の5名によるバイクトークが繰り広げられ、それぞれのユニークな話ぶりを来場者は楽しんでいました。

感嘆の声があがった屋外イベント

警視庁の女性白バイ隊「クイーンスターズ」によるドリル走行

3会場それぞれの屋外に設けられた特設会場では、バイクを自在に操るプロのテクニックを見られるイベントが実施されました。大阪府警・警視庁・愛知県警それぞれの白バイ隊員によるデモンストレーションでは、特別な装備を帯びた重量級の白バイを軽々と操ってみせる白バイ隊員の技術に感嘆の声が上がりました。さらに白バイ隊員による「ワインポイントレッスン」(東京)では、改めてライディングの基本とマナーの大切さを感じ入った方も多くいらっしゃいました。

超人的なテクニックを余すことなく見せつけてくれたMFJトライアルデモンストレーション

さらに大きな盛り上がりを見せたのが、国際A級スーパークラスで活躍するプロ選手による「MFJトライアルデモンストレーション」です。バイクでは不可能としか思えないジャンプや登坂、そしてアクロバティックな技を目の当たりにした来場者からは驚きの声が上がるばかり。悪天候をものともせず磨き上げたテクニックを披露してくれた選手に大きな拍手が送られました。

名古屋モーターサイクルショーの屋外特設会場で実施された最新モデル体験試乗会

名古屋モーターサイクルショーでは、「最新モデル体験試乗会」が開催されました。国内外のバイクメーカーの最新モデルをいち早く体験できるとあって、キャンセル待ちになるなど事前予約で埋まっていました。試乗の機会を得られたライダーは、気になるバイクのフィーリングや感触を味わおうと確かめるようにコース5周の試乗をじっくり楽しんでいました。

ショーを盛り上げたアザーブース

最新の白バイ、ホンダNT1100ポリスが展示されました

日頃間近で見る機会がない特別なバイクが見られたり跨がれたりするのも、モーターサイクルショーの醍醐味です。白バイが展示されるお馴染みの大阪府警・警視庁・愛知県警のブースでは、ホンダ「NT1100」をベース車両とする新しい白バイ「NT1100ポリス」がお披露目されて注目を集めました。ホンダ「CB1300 SUPER BOLD’OR」をベースとする現役モデルと並ぶと、違いがよりはっきりとわかります。街中で見かける機会も増えてくることでしょう、楽しみです。

女性ライダー向けのグッズが所狭しと並んだ「レディスサポートスクエア」

東京モーターサイクルショーの会場には、バイク専門誌『レディスバイク』がプロデュースする女性ライダーのためのスペシャルブース「レディスサポートスクウェア」が設けられました。“女性ライダーのバイクライフを全力サポートする”というコンセプトのもと、女性ライダー向けのウェアやグッズがずらりと取り揃えられていることから、関心を寄せて足を運ぶ女性ライダーの姿が見られました。

各種競技のレーサーモデルが展示されたMFJブース
電動バイクを体験できる「親子バイクまたがり&キッズ体験コーナー」

MFJ(一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)の特設ブースでは、トライアルやエンデューロといったオフロード競技用に使用される車両が展示され、実際に車両にまたがる体験を通して、各競技の楽しみ方などを紹介していました。また「親子バイクまたがり&キッズ体験コーナー」では、実際にポケバイレースに使用される車両に跨れたり、キッズ向けの電動バイクの試乗会が開催。子どもたちに直接バイクに触れてもらい、その魅力を体感してもらえました。

バイク人気の高まりを感じた3会場の盛り上がり

春の訪れとともに、バイクシーズンの始まりを告げる3都市でのモーターサイクルショーは、大阪が74,342人、東京が118,812人、そして名古屋は44,253人と、いずれも昨年を超える来場者数を記録し、確かな盛り上がりを見せてくれました。今まさに愛車とともにバイクライフを楽しんでいるライダーに加え、東京、大阪モーターサイクルショーでは、さとみ(すとぷり)とのコラボレーション企画などをキッカケにバイクへの興味・関心を持ってくれた方も大勢いらっしゃったことと思われます。今年も安全に楽しいバイクライフを満喫していきましょう。

第41回大阪モーターサイクルショー2025公式サイト

https://www.motorcycleshow.jp/

第52回東京モーターサイクルショー公式サイト

https://www.motorcycleshow.org/

第4回 名古屋モーターサイクルショー2025

https://motorcycle-show.jp/

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