全国からGSX-S/Rファンが浜松に集結!「GSX-S/R Meeting 2026」レポート

スズキのロードスポーツモデル「GSX-Sシリーズ」「GSX-Rシリーズ」のオーナーやファンを中心に多くのライダーが集う「GSX-S/R Meeting 2026」が、2026年10月11日(日)、静岡県浜松市のスズキ浜松工場内特設会場で開催されました。2024年の初開催から数えて3回目となる今年は、来場者数3,000名、来場二輪台数2,500台以上と、いずれも過去最高を記録。秋晴れの空の下、トークショーやマシン展示、工場見学、数多くの出展ブース、じゃんけん大会など、多彩なプログラムで一日を通して盛り上がりました。その熱気あふれる会場の模様を、来場者の声とあわせてお届けします。

「GSX-S/R Meeting」とは?

「GSX-S/R Meeting」は、スズキのスポーツモデル「GSX-Sシリーズ」「GSX-Rシリーズ」のオーナーやファンが集うユーザーミーティングです。2024年に「GSX-S/R Meeting 2024」として初開催され、今年で3回目を迎えました。

初開催の2024年は1,800台以上、2,000名、GSX-R誕生40周年を記念した昨年(2025年10月12日)は1,700台・2,000名以上が来場しました。これに対して今年は、来場二輪台数2,500台以上、来場者数3,000名。いずれも昨年の約1.5倍にあたる規模で、このミーティングが年を追うごとに存在感を増していることがうかがえます。

イベント会場の駐車スペースには、GSX-R1000RやGSX-8SをはじめとするGSXシリーズがずらりと並びました

GSX-S/Rのオーナーに限らず、スズキのバイクが好きな方なら、他車種や他メーカーのバイクでも参加できるのが、このイベントの特徴です。入場は無料で、開場は9時、プログラムは10時から14時まで行われました。

今年は、9月6日に予定されていた「KATANAミーティング2026」が台風の影響で中止となったため、KATANAにちなんだコンテンツも同イベント内で実施されました。また、今年7月に国内発売された新型「GSX-R1000R」が注目を集めたことも、今回のミーティングならではのポイントです。

過去2回とは異なり、晴天に恵まれた今回のミーティング。全国から3,000名以上のファンが集まり、会場は大きな熱気に包まれました

「スズキ車の聖地」に全国からGSXファンが集結

会場となったのは、スズキの二輪車製造ラインを備える浜松工場です。普段はバイクを“生み出す”場所であるこの工場に、全国各地から新旧のGSX-S/GSX-Rが次々と集まってくる光景は、「スズキ車の聖地」と呼ばれる浜松工場での開催ならではのものです。受付では、記念ステッカーとドリンク引換券が来場者に配られました。また、オリジナルグッズの物販ブースは開場後すぐに賑わいを見せていました。

開場を前に続々と到着する参加者。GSX-S/Rシリーズを中心に、ほかのスズキ車や他メーカーのバイクも見られました
ゲートオープンを待つ来場者で、開場前から長蛇の列ができていました

開会式には鈴木社長が登壇

開会式に登壇した鈴木社長。イベント中はオーナーとの交流も楽しみ、終了後にはゲートで帰路に就く参加者を見送っていました

開会式のMCを務めたのは、昨年に続きバイク女優の望月ミキさん。開会宣言に登壇したスズキ株式会社 代表取締役社長 鈴木 俊宏氏(以下、鈴木社長)は、まず被災された方々へのお見舞いの言葉を述べた後、秋晴れの下でGSX-S/Rミーティングを開催できた喜びを語りました。今年が3回目にして初の晴天となったこともあり、会場は終始明るい雰囲気に包まれました。

鈴木社長は、同じ週に開催されたスズキ初の軽乗用EV「e SKY」の発表会から晴天が続いていると話し、会場の笑いを誘う一幕もありました。さらに、今年の鈴鹿8耐で7位入賞を果たした「チームスズキCNチャレンジ」について、順位以上にうれしかったのは社員が主体となって編成したチームだったこと、そしてチームが採用したサステナブルな部品の実用化に向けて取り組んでいくことを話しました。

オリジナルTシャツやタオルを求める来場者で、スズキの物販ブースには開場直後から長蛇の列ができていました
イベント限定のオリジナルTシャツはブラックとホワイトの2色展開。購入後、さっそく着用して会場を楽しむ来場者の姿も見られました

浜松工場だから見られるマシンと“ものづくり”

新旧のGSXがずらり

展示コーナーには、フラッグシップスーパースポーツ「GSX-R1000R」をはじめ、「GSX-8T」「GSX-8TT」、さらに「GSX-S1000」「GSX-S1000GT」の2026年モデルなど、「GSX」の名を冠した最新モデルが勢ぞろい。来場者は展示車両にまたがるなど、間近でその魅力を体感していました。

さらに、GSX-Rシリーズの原点ともいえる「GSX-R(400)」(1984年)や、グローバルモデルの先駆けとなった「GSX-R750」(1985年)といった歴代モデル、そしてレースで実際に使用された車両も展示され、往年のファンを中心に大きな注目を集めていました。

現行GSXシリーズのさまざまなモデルが展示され、来場者は自由にまたがることができました。スーパースポーツからクロスオーバー、ネオクラシックまで、幅広いカテゴリーのモデルが並びました
会場には、EWC(世界耐久選手権)やMotoGPで活躍した歴代スズキのレーシングマシンも展示されました。2020年には、ジョアン・ミル選手がスズキのGSX-RRでMotoGPの年間王座を獲得しています

二輪製造ラインを見学できる工場見学ツアー

浜松工場ならではのコンテンツが、二輪製造ラインの見学ツアーです。昨年も好評だったこの企画は今年も実施され、見学を希望する来場者で長蛇の列ができました。会場にはカットエンジンの展示も用意され、普段は目にすることのできない内部構造を間近に見られるなど、浜松工場開催だからこその“ものづくり”に触れられる機会となっていました。

工場見学も大人気コンテンツのひとつです。今年復活登場した新型GSX-R1000Rや、発売したばかりのSV-7GXが生産されるラインを見て回ることができました
工場前の展示コーナーでは、エンジンの組み立て工程や内部構造、採用技術などを紹介。普段は目にする機会の少ない部品や展示物が並んでいました

多彩な企業が集結。GSXをもっと楽しむ出展ブース

会場には、今回22社の企業が出展。各ブースではデモ車両やカスタムパーツ、バイク用品などが紹介され、大いににぎわいました。

ヨシムラジャパンのブースではGSX-R1000R EWCレーサーや、ヨシムラ製パーツを装着したGSX-8TTなどを展示
CNチャレンジ参戦車両用のカウル製造も担当している世界有数のカーボンコンポジットメーカー、トラスのブースでは、MotoGPチャンピオンに輝いたGSX-RRの天然繊維カウルが展示されていました
スズキのライセンスグッズやコレクションアイテムを手掛けるオートメリッサのブースでは「ピザカッターナ」を発見。横には「スズキ食堂カレー」も
プロトのブースでは、GSX-8TTやGSX-R1100などのデモ車両のほか、ブレンボやアクラポビッチのアイテムが展示されました

ここでしか聞けないトークショー

ステージでは、今年も開発者やレース関係者が登壇するトークショーが開催されました。ここでは、とくに印象に残った「ここでしか聞けなかった話」を紹介します。

「チームスズキCNチャレンジ」トークショー

今年で活動3年目を迎えた「チームスズキCNチャレンジ」のトークショー。参戦車両へのサステナブルな部品や油脂類の採用拡大、ライダー目線でのマシンの特徴などが語られました

プロジェクトリーダーの佐原 伸一氏、津田 拓也選手、そして今年の鈴鹿8耐でチームに加わった水野 涼選手らが登壇した「チームスズキCNチャレンジ」のトークショー。今年から新型GSX-R1000Rをベースにしていること、植物由来の燃料やオイルなど、サステナブルなアイテムが年々強化されていることが話されました。今年は津田選手に加え、全日本ロードレースJSB1000クラスのトップライダーとして知られる水野選手も合流し、レースの裏話が披露されました。また、実車を使ってのタイヤ交換ショーも行われ、レースさながらの手際に、会場は大いに盛り上がりました。

スズキの社員を中心に構成される「チームスズキCNチャレンジ」のスタッフが、ピット作業を実演。レースさながらの素早いタイヤ交換が披露されました

「GSX-R1000R」開発陣トークショー

新型GSX-R1000Rのチーフエンジニアである東郷 隼也氏、エンジン設計の信太 弓弦氏、エンジン実験の岩田 秀矢氏が登壇した開発陣トークショーでは、見た目は大きく変わらないものの、エンジンはほぼ新開発ともいえるほど手が加えられていることが明かされました。

新型GSX-R1000Rの開発陣と、ゲストとして登壇した北川圭一氏。大幅に見直されたエンジンや、オプション設定されたウイングレットの開発秘話などが語られました

開発で特に苦労したのが、高速で上下動するレシプロ部品の挙動コントロールで、高回転域で生じるピストンやコンロッドの複雑な動きをいかに制御するか。その難しさについて、開発陣から興味深いエピソードが語られました。また、市販エンジンと鈴鹿8耐で使用するエンジンが、基本的に同じものであることも明かされ、レースの極限状態にも耐える性能を工場のラインで生産していることに、来場者から感心する声が上がっていました。

竜洋の直線と遠州の風が鍛えた、速く強いマシン

北川 圭一氏は、2005年と2006年に世界耐久選手権で2年連続の年間王座を獲得した元レーシングライダー。現在も「スズキ北川ライディングスクール」などを通じて、ライダーの技術向上に取り組んでいます

このトークショーにゲストで登壇したのが、2005年・2006年にFIM世界耐久選手権で日本人として初めてシリーズチャンピオンに輝いた北川 圭一氏です。北川氏は、スズキの二輪車開発を支える「竜洋コース」について触れ、約2.3kmにも及ぶ長い直線と、海から吹き込む遠州の風が、速く、耐久性の高いマシンを鍛えてきたと話してくれました。

竜洋コースは1964年に完成したコースで、直線の長さは富士スピードウェイのホームストレート(約1.5km)を大きく上回ります。ここで磨かれた直進安定性と耐久性が、GSX-Rシリーズの走りの土台になっているのです。

会場では、鈴鹿8耐に「チームスズキCNチャレンジ」のライダーとして参戦した津田 拓也選手と水野 涼選手のサイン会も開催。多くのファンが現役トップライダーとの交流を楽しみました

GSX-S/R愛あふれる来場者の声

全国から集まった来場者の皆さんに、愛車への思いを聞きました。

かずさん / 神奈川県 / スズキ「GSX-S1000F」

神奈川県から参加したかずさんは、会社の同僚に勧められてGSX-S1000Fを購入。初めての大型バイクとして乗り始め、今年で3年目になるそうです。GSX-S/Rミーティングへの参加は昨年に続いて2度目。「バイク仲間の同僚は一緒に来ないで、お土産だけ頼まれました」とのこと。

しっちさん / 和歌山県 / スズキ「GSX-R1000R」

「このホワイトのカラーリングに心を奪われて、昨年末に購入したのです」と話してくれたしっちさん。以前はネイキッドモデルに乗っていたものの、もともとスーパースポーツが好きで、GSX-R1000Rにたどり着いたそうです。愛車の魅力を尋ねると、「何と言っても速いところです」と答えてくれました。

D.K.さん / 千葉県 / スズキ「GSX-R1000R」

今回のイベントには新型のGSX-R1000Rオーナーもたくさん参加されていました。なかでもD.K.さんは、7月に納車されたばかりの新型GSX-R1000Rで北海道へ渡り、5日間で3,000kmを走破したというツワモノ。2016年型(L6型)からの乗り換えで、新型は車体の軽快さやコーナリング性能、加速の良さが魅力だと語ってくれました。

2026年ならではの企画とフィナーレ

中止となった「KATANAミーティング2026」の一部企画を実施

KATANAミーティング2026特設コーナーには、イベントオリジナルグッズの販売や、新旧カタナの展示、そしてメッセージボードなどが用意され、イベント終了時にはメッセージが埋め尽くされていました

今年ならではの企画として注目を集めたのが、9月6日に予定されていた「KATANAミーティング2026」の一部コンテンツです。同イベントは悪天候のため中止となりましたが、今回のミーティングで一部企画が実施されました。会場には特設コーナーが設けられ、オリジナルグッズの再販、来場者がメッセージを寄せる「カタナギャラリー メッセージボード」の設置、「KATANAミーティング2026」ステッカーの配布、そして新旧KATANAの車両展示が行われました。KATANAミーティングを楽しみにしていたファンにとって、その思いに応える企画となりました。

豪華賞品をかけたじゃんけん大会

豪華景品が用意されたじゃんけん大会。じゃんけんを担当したのは、スズキを支えるトップライダーたち。ミーティング名にちなんで、「最初はG!」という掛け声からはじまります

イベントの締めくくりは、出展企業などから提供された豪華賞品をかけたじゃんけん大会です。来場者参加型のプログラムに、会場は最後まで熱気に包まれました。

全国のGSXファンが集う場所として

イベント会場を後にする参加者たちに声をかけ手を振る鈴木社長。スズキのバイクを楽しみ、来年もこの地で集まれることを願います

過去最高となる3,000名、2,500台以上が集まった「GSX-S/R Meeting 2026」。全国各地からGSX-S/GSX-Rのファンが、スズキの二輪車生産拠点である浜松工場に集うことで生まれる一体感は、ほかのミーティングにはない大きな魅力です。

メーカーの開発者やレース関係者、パーツメーカー、そしてユーザーが、同じ会場で直接交流できる。そこには単なる「車種ミーティング」にとどまらず、GSXというブランドを中心に広がっていく人のつながりがありました。

新型GSX-R1000Rの登場やGSX-8T、GSX-8TTの発売など、GSXブランドのラインアップは一段と充実しています。来年はどんな展示やサプライズが待っているのか。GSXを愛するすべてのライダーが、再び浜松に集う日を楽しみに待ちたいと思います。

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