ホンダの世界観を存分に味わえるHondaGO BIKE MEETINGの模様をお届け!
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梅雨入り間近な2024年6月2日(日)、モビリティリゾートもてぎ(栃木県)にてHonda主催の「HondaGO BIKE MEETING」が開催されました。このイベントは、最新モデルの展示から試乗会、Hondaレーシングマシンのデモラン、などHondaの世界を存分に満喫できる内容となっています。天気予報では雨と言われていた開催当日は晴れ間が見える空模様で、多くのライダーが来場しました。
昨年の鈴鹿サーキットでの開催から2回目を迎え、「HondaGO BIKE MEETING」にはどのような変化があったのでしょうか。主催者である株式会社ホンダモーターサイクルジャパン(以下、ホンダ)の企画部マーケティング課の鳥居信寿さんに、本イベントの目指す姿と今後についてお話を伺いました。
内容盛りだくさんのミーティングイベント
会場となった「モビリティリゾートもてぎ」は、かつて「ツインリンクもてぎ」の名で親しまれたMotoGP日本グランプリの開催会場として知られるモーターサイクリストの聖地です。開業から25周年を迎えた2022年、「地球環境とモビリティの融合を重視する」ことを目的に、「モビリティリゾートもてぎ」へと名称変更しました。
オーバルコースを含む2つのサーキットを有する世界屈指のモータースポーツ施設で、目玉はその本コースを利用したイベント。といっても今回はレースイベントではなく、自身の愛車で本コースを走る「サーキットツーリング」と、サーキットでホンダのニューモデルの試乗ができる「試乗会」という、普段は味わえないサーキットランを楽しめる催しが揃っていました。「MotoGPのコースを自分のバイクで走る機会なんて滅多にありませんからね、これを楽しみにやってきました」という声が聞かれるなど、「サーキットツーリング」と「試乗会」は予約でいっぱいでした。
ともに本コースを走る「サーキットツーリング」と「試乗会」はそれぞれが入れ替わるようにスケジュールが組まれていて、バランスよく予約できれば愛車とニューモデルそれぞれでサーキット走行を楽しむことが可能でした。非日常であるサーキット走行ということで緊張される方もいましたが、障害物のない“めいっぱい走ること”を目的に作られた本コースでの走行を誰もが楽しんでいました。
メイン会場には、トークショーやじゃんけん大会が行われたステージを中心に、ホンダのニューモデルすべてが並んだ「車両展示コーナー」、記念ステッカー&ガラポンができるブース、「サーキットツーリング」で走る模様をカメラマンが撮影してくれたレーシングフォトサービス販売ブース、Honda E-Clutch搭載車展示ブース、Hondaライディングギア・グッズ展示販売ブース、HondaGOグルメスポットと、ホンダワールド全開な空間が広がっていました。
クラッチコントロールを自動制御化することによって、クラッチレバー操作なしでスムーズな発進と変速を行える電子制御技術「Honda E-Clutch」が備わった試乗車が数台用意されており、HondaGO PLUS会員はこの試乗車を体験できるという特別なプログラムも。実際に試乗した人は、普段と異なる操作に驚きを覚えつつも、「慣れてくると扱いやすいし、便利な機能だと実感できました。渋滞での走行が楽になりそう」といった感想を聞かせてくれました。
12時30分からのインターバルでは、長島哲太選手(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)、藤田哲弥選手(TN45 with MotoUP Racing Team)、岡崎静夏選手(JAPAN POST Honda Dream TP)ら現役のレーシングライダー3人によるレーシングマシンでのデモ走行が実施され、来場者は凄まじいスピードでサーキットを駆け抜ける迫力のシーンを体感していました。
さらにこの日は全日本トライアル選手権 第3戦 もてぎ大会が同会場で開催されており、あいにくの雨の中で行われた大会では、とても登れるようには思えない絶壁をバイクが駆け上がっていくさまに大きな歓声と拍手が起こっていました。
全日本トライアル選手権が開催されたパークエリアでは「電動バイク走行体験」も開催され、新しいバイクのフィーリングを楽しむ機会にも恵まれました。まさにモビリティリゾートもてぎのすべてを味わい尽くすイベントでした。
来場したホンダライダーに聞いた
「以前はHonda CBR250RRに乗っていて、つい最近400Xに乗り換えたんです。今日は400Xのオフ会仲間と一泊ツーリングをしながら来ました。同じバイク(400X)が14台も集まってのツーリングは楽しいですね。
ダートが走りたくて400Xを選んだんですが、やっぱりCBR400Rの方が好きかもしれません。今日のイベントで試乗してみるので、楽しみです」
「神奈川の小田原から父(Honda グロム)と一緒に走ってきました。ふたりとも原付二種なので、下道を走っての一泊ツーリングです。
気になるバイクは、CBR125Rですね。スポーツバイクが気になるんですが、原付二種が好きなんで、実車を見て、どこまで興味が湧いてくるかなって思っていました。原付二種には特別な世界観があるんで、今はその世界観を楽しんでいます。
HondaGO BIKE MEETINGには初めて来ましたが、なかなか楽しいですね。一泊ツーリングの目的地としても良かったです」
「22年ぶりにバイク復帰したリターンライダーです。1年ぐらい前に水戸市に引っ越してきまして、近所にあった教習所を見ていてバイクに乗っていた頃を思い出し、再びバイクに乗りたくなって妻に相談し、大型二輪免許を取得しました。
3月頃にホンダのウェブサイトでHondaGO BIKE MEETINGが開催されるのを知って、今日まで楽しみにしていました。サーキットを走るのは初めてで、一緒に走るライダーとの距離感が一般道とは異なる点に緊張しましたね。サーキットツーリングでは一定の年齢以上のパッセンジャーとならタンデムが可能と聞いたので、来年はバイクに興味を持ち始めている家族を連れて参加したいと思っています」
HondaGO BIKE MEETING企画担当者に話を聞いた
「以前、レースの魅力とバイクでの安全運転を啓発する「HondaGO CLUB」が本イベントの前身で、全日本ロードレースや全日本モトクロスの開催日に合わせて開催、ご自身のバイクでクローズドコースをツーリングする体験型イベントだったんです。その「HondaGO CLUB」を軸に、もっと広く一般のライダーに認知される敷居の低いイベントにしようと、「HondaGO BIKE MEETING」へと生まれ変わりました。一般のライダーに気軽に国際サーキットを走ってもらうため、全日本レースとの併催ではなく「HondaGO BIKE MEETING」主体でサーキットをお楽しみいただける形としました。
今日(取材したイベント当日)まだ集計途中ですが、すでに1,200人以上の方が来場くださっています。天気予報では雨と言われていたので、予想を上回る来場者数に私たちも大変驚いています。
“自分のバイクでサーキットの本コースを走れる”がHondaGO BIKE MEETING のメインコンテンツで、サーキットツーリングはお客様にお楽しみいただけていると思っております。魅力的なコンテンツへの期待の大きさと、誰もが気軽に参加できるイベントの必要性を感じました。家族連れでも楽しめるような環境もこのモビリティリゾートもてぎには揃っていますから、今後も続けていきたいですね」
今から来年の開催が楽しみなHondaGO BIKE MEETING
普段からバイクに乗っていても、足を踏み入れることがないサーキットのコース内に自分のバイクで入っていき、そして本コースを走れる。「サーキットツーリング」での先導車の走行ペースは一般道を走る際の速度が考慮されており、参加ライダーは普段の感覚で安全に楽しくツーリングできたようでした。それでいて目に映る風景は日常とは異なるサーキットと、不思議な感覚を味わいながら帰路に着いたことでしょう。
山々に囲まれたモビリティリゾートもてぎという会場は、気持ちよくバイクで走るツーリングの目的地としても最適でした。来年もここモビリティリゾートもてぎで開催されるのか、また新たな場所が用意されるのか、楽しみに待つこととしましょう。