家族の絆を深めるヤマハ親子バイク教室(ヤマハライディングアカデミー)
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1993年の少年少女モーターサイクルスポーツスクールを起源に、モーターサイクルの楽しさを手軽に体験できる機会を創出すべく始まったヤマハ親子バイク教室。
安全安心かつ手軽にバイク体験ができるということもあり、3月から11月まで全国で約40回開催されるヤマハ親子バイク教室には年間で約300~400人ものキッズたちが参加します。また、小学生から免許を取得できる16歳までの期間があまりにも長いと感じたため、2年前からは中高生向けのクラスも追加されました。しかも、この教室に限らずこうした子ども向けのバイク体験教室への参加希望者は毎年右肩上がりとのこと。
そこで今回は、神奈川県の藤沢教習所で開催されたヤマハ親子バイク教室を取材し、参加された親御さんからの感想と共に、主催者であるヤマハ発動機株式会社の安間仁保さん(以下、安間さん)に話を聞く機会を得ました。
応募の増加とともにカリキュラムも拡充
安間さんによると、開設当初はバイク未経験の子どもたちにヨチヨチ歩きをさせる程度の体験が主だった教室ですが、年々新規応募者の増加に比例してリピーターも増えていったといいます。現在、本教室では参加者の増加に伴いコースが拡充され、バイクに慣れることから始める入門の“トライコース”から、設定された課題にチャレンジしながらバイクを自由に操作するテクニックを身につける“サーキットコース”、自然のオフロードコースを走行できる“アドベンチャー”と、3つのコース構成となっています。ちなみに、参加する子どものうち、男子が7割、女子が3割と、意外にも女子の参加率が高いのが特徴です。
早くから安全運転の感覚を、と思う親心
本教室のカリキュラムは、まず紙芝居からスタートします。スタッフの笑顔や優しい声がけはもちろん、こうした参加する子どもたちの緊張をほぐすための仕掛けが随所に施されている点も、毎年参加者が増え続ける魅力のひとつなのかもしれません。
もちろんヘルメットやプロテクター装着も初めて。両親も子どもを心配してしっかりヘルメットのアゴひもを締める姿が何ともほほえましい。
父親は学生時代にバイクに乗っていたものの現在は乗っておらず、昨年ネット検索で見つけたこの教室に応募してようやく当選し、今回参加に至ったというファミリー。自転車が大好きで以前からバイクにも興味があったという息子さんも、今回の参加をとても楽しみにしていたとのこと。いずれはステップアップして上のコースも受けさせたいと話してくれました。
現役でバイクに乗っているお父さんがつきそい参加するこちらのファミリーは、7歳の息子さんが今回初参加。お母さんによると、息子さんは時々父の運転するバイクの後ろに乗っていたそうで、今回の教室をとても楽しみにしていたようです。
ご両親とも息子さんにバイク体験をさせることに何ら抵抗はなく、むしろ早くから安全も危険も体験し、身をもって安全について深く理解して欲しいとのことでした。
午前中に次女、午後は長女と、姉妹で参加されていたファミリー。父親のバイク免許取得のきっかけは、周りの友人がバイクで楽しんでいる様子を見て感化されたからだそう。現在はまだバイクをレンタルして楽しんでいるものの、いずれは所有したいと考えており、何と言っても、非日常的な体験ができるバイクはたまらないと話してくれました。
バイク体験を終えた次女は「速く進むところが面白かった」と上機嫌でした。
周りの雰囲気をほのぼのとさせる親子バイク教室
走行チャレンジ中の子どもを父親が前へ後ろへアシストし、それを母親や兄妹が笑顔で見守るという、なんとも優しい雰囲気に包まれたヤマハ親子バイク教室。
バイクの前に立つ父親は正に我が子の人生に対するチャレンジを受け止める姿のようであり、傍らで見守る母親は我が子の成長に目を細め、まるでバイク体験を通して家族の絆が深まる瞬間に立ち会えたような気がしました。
文中のファミリーの意見にもあったように、バイクを危険な乗り物と遠ざけるのではなく、幼少期からバイク体験教室によって危険と安全を両面で理解させるのは非常に効果的な安全についての学習方法ではないでしょうか。
何より、参加した子どもたちのとても楽しそうな笑顔。日々成長していく我が子が、その日そのときに見せてくれる最高の笑顔。その顔を見るために家族揃ってアクティビティ感覚で親子バイク教室に参加してみるのも良いかもしれません。