
著名人が語る「バイクの魅力」とは
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「バイクの魅力って何?」そんな質問を受けたライダーは数多くいることでしょう。人によってバイクの楽しみ方は十人十色、だから答えも人によってさまざまです。そんな、バイク乗りなら誰もが一度は考えたことがあるであろう「バイクの魅力って何?」という問いを「Japan Mobility Show 2025(ジャパンモビリティショー2025)」(以下、モビショー)の会場で見かけた元レーシングライダー、モータージャーナリスト、俳優、インフルエンサーの方々に直撃しました。皆さんがどんな言葉で語られたのか、ぜひご一読ください!
モビショー会場で聞いた「バイクの魅力とは?」
バイクはゆっくり走っても楽しいんですよ | 宮城 光氏

宮城 光氏
「ゆっくり走っていても楽しめる、それがバイクの魅力じゃないでしょうか。もちろん速く走るのも楽しいですけれど、ゆっくり走りながら風を感じたり、空気を感じたり、景色を感じたりする。本当にパーソナルな時間を満喫できる乗り物だと思います。
現在、車検付きのバイクを6台所有しています。どれも実働状態なので、いつ、どのバイクで走っても楽しいんですよね。ルールを守って走ることで自由に自分の時間を過ごせるのが、一番の魅力じゃないでしょうか」
生きてる!って実感できる乗り物です | YUさん

YUさん
「バイクに乗っていると、“生きてる!”って実感できるんですよね。今、世の中にはいろんな遊びや娯楽がありますが、バイクほど五感であらゆるものを感じられる乗り物って他にないと思います。日本の四季を、風とともに全身で味わえるのってバイクならではですよね。
ツーリングするのも、自由気ままに走るだけで楽しいし『あ、なんか向こうに面白いものがありそう』って思ったら目的地変えちゃえばいいし。いろんな意味で“自由さ”を体感できるのがバイクだと思います。
まだバイクの魅力に触れたことがないという人は、まずはイベントやバイクショップなどの身近なところで触れてみて欲しいですね。絶対に楽しい世界が広がっていますから!」
バイクはなくてはならない存在 | 辻本 聡氏

辻本 聡氏
「バイクは僕にとって“なくてはならないもの”であり、“薬”でもあるかな。ちょっとした悩みごとがあるときにバイクに乗ると、走ることに意識をフォーカスしなければならなくなるから、メンタル面でもフィジカル面でもリセットされる感じがしますね。そして帰ってきて鏡を見たとき、自分でも分かるほど表情がスッキリしているんです。いわゆる「毒抜き」というか、デトックス効果があると思うんですよ、バイクには。クルマの場合、助手席の人とおしゃべりできるし、車内の温度も快適だし、だからこそ同じルートを走っても(バイクのような)デトックスな感じはないんだよね。
バイクの魅力は、操縦を誤ると痛い目に遭う可能性が高いけれど、正しく扱えば身体に良いものである、と僕は考えています。だからやめられないんだよね!」
想像を超える楽しさを味わっています | 若月 佑美さん

若月 佑美さん
「バイクの魅力を一言で表すなら“乗ったら分かる”でしょうか。免許を取る前から、レースやカタログを見ながら『バイクってカッコいいな』と思っていたんですが、実際に乗ってみたら想像をはるかに超えるものでした!
クルマの場合、とても安全に設計されていて、そこが魅力でもあるんですが、家のリビングでくつろいでいるのと変わらないぐらいに快適に過ごせますよね。でもバイクの場合は、ひとたび走れば全身で風を浴びるし、虫が当たっちゃったりもしますよね(笑)。こういう経験は、バイクに乗らないと一生知らずに終わっていたんだなって思いました。
同じ二輪車なので『自転車よりも速くて重いだけでしょ』って思われる人もいるかと思いますが、自転車で感じる風とも違うんですよね。確かにその分リスクはありますが、自分で考える力もめちゃめちゃ働かせるようになりました。バイクに乗るようになったことで、自分の人生がより豊かになったと感じています」
乗っているだけで力が漲ってくる | 原田 哲也氏

原田 哲也氏
「バイクは、日々の生き甲斐ですね。なくてはならない存在です。どんなバイクでも、ただ乗るだけで力が漲ってくるんです。スピードを出して走るのも楽しいですが、ゆっくり走ってもバイクの魅力は十分感じられます。だから、飛ばしたり無茶な運転をしたりせず、道路交通法をしっかり守って安全運転でバイクを楽しんで、いつも無事に家に帰られるようにして欲しいと、多くのライダーに伝えたいんです。ライディングを限界まで楽しみたいときは、サーキットでと決めています。私たちライダーが『カッコいいな』って思ってもらえるような楽しみ方を心がけています。
気になるバイクがあったら、バイクのイベントやバイクショップでお目当てのバイクに触れてみてください。その先に広がる世界の楽しさがすぐに想像できるようになりますよ」
誰かの後ろでいい、乗ってみて! | 小野木 里奈さん

小野木 里奈さん
「バイクに乗っているときって、自分の気持ちが自由になれる、解放されるんです。
バイクを運転しているときって、好き勝手にしているわけじゃなくて、道路状況や交通環境に注意を払ったり、運転そのものに集中しますよね。そのおかげで余計なことを考えなくなるので、バイクに集中していることそのものが“自由になれてる”って感じるんです。日課のランニングは自分と向き合う時間で、それってバイクにも通じますね。没入感を楽しめる人にはバイクが向いていると思います!
バイクに興味を持ち始めたら、まずは誰かの後ろに乗せてもらってください!バイク特有の自由さを感じられたら『自分で運転したい!』って思えますから!」
バイクは“自分の鏡”、人あってこそのバイク | 西村 直人氏

西村 直人氏
「バイクは“自分の鏡”だと思っています。ライダーが司令塔となり、バイクと対話しながら、ときには体をサスペンションの一部として機能させなければなりません。自身の調子が悪いときはうまく乗れませんし、怖いと思っていると危険な方向へと近付いていってしまいます。そこがクルマとの大きな違いだと思っています。
ホンダは『人間中心』というキーワードを古くから使っていますし、ヤマハも『人機官能』という独自の開発思想を持っています。表現こそ違えど、すべてのバイクメーカーが“人”を中心に据えていて、これこそがまさに“自分の鏡”だと思うんですよ。
今回のモビショーでは、クルマで培われた技術がさまざまな形でバイクに生かされているのを確認できました。電動化技術しかり、水素エンジンしかり。一方で、バイクで培われた技術が電動自転車や電動アシスト付き自転車などに応用されるなど、モビリティの幅が広がっているのを実感できて面白かったですね」
バイクはいい意味で最高の共犯者! | 難波 祐香さん

難波 祐香さん
「私にとってバイクはいい意味での“最高の共犯者”なんです。子どもの頃からバイクと一緒に遊んできて、ずっと“遊び友達”というか、ちょっと先輩的な存在でした。でも最近は、私がライダーとして成長したことで「じゃあ、○○に行こうよ!」って誘えるようになり、関係性が“相棒”とか“共犯者”に昇格した感じがします。
ライダーとして経験を積むうちに、自分のペースで走れるようになりました。オフロードでの練習やさまざまな道を走る実践を経たことで、どんな状況でも落ち着いて対応できるようになったんです。雨が降ってきても笑って過ごせるし、“無茶”はしても“無謀”なことは絶対にしません。眠くなったら休憩できる場所で寝るし、お腹が空いたらご飯を食べます。当たり前のことだけど、そうやって自分の体調や気分、バイクの調子をちゃんと見ながら走っています。
バイクは乗り物だけど、私にとっては“相棒”。大切にすればちゃんと応えてくれる存在です。トラブルなく走れるのも、きっと日頃から大切にしているから。これも、父(ヤマハの元ワークスライダー難波 恭司氏)から教わった『物は大切に』という言葉の影響なんです」
他にはない刺激が満載の乗り物です | 丸山 浩氏

丸山 浩氏
「今って世の中にいっぱい楽しみが見つけられますが、バイクほど身体と頭をめいっぱい使うものってないと思うんです。バイクそのものが奏でるフィーリングや音、スピードと、他の乗り物では味わえない刺激が間違いなくあります。
でも、自分でしっかりコントロールしてあげなきゃいけない、自制心が求められる乗り物でもあります。身体が剥き出しの状態ですごい速度域を体感するので、身体はもちろん、脳のあらゆる機能をフル稼働させて操作します。それによって活力が湧いてくるんですよね。先日、久々にレースに出場したんですが、新たな発見や気づきがありました。いろいろ経験してきたと思っていたけど「もっと知りたい、もっと上手く走りたい」って思わせてくれます。バイクに乗っていると、身体に気力が行き渡っていると感じられるんです。
誰かに強いられるんじゃなくて、自分で操ることを学び、心身ともに高まっていける。バイクって、心を養ってくれる存在なんです。まだバイクに乗ったことがない、でも興味があるという人は、身近な人のバイク、またはショップやイベント会場でバイクに触れてみてください。今までに体験したことがない世界が待っていますから」
グッとバイクの世界に引き寄せる言葉の数々
日頃からサーキットやツーリング、オフロードとあらゆるシチュエーションでバイクに関わる著名な方々の多彩なライフスタイルや経験に裏打ちされたコメントには、皆さんの心を掴む言葉があったことでしょう。バイクの魅力は、乗ってみないと分からない部分もあることから、なかなか一般の方に伝えきれないもどかしさがありますが、コメントをくださった方々の言葉が、今まさにバイクに興味を抱いているあなたの“背中のひと押し”になれば嬉しいです。








