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【第12世代】ライフスタイルギアブーム到来!なぜ今バイクが若者や女性に人気なのか?

なぜ今バイクは若者や女性などに人気なのか?

そんな現在バイクが好調である理由を紐解くべく、バイクを取り巻く利用環境の課題整理と今後の方向性に関する意見交換の場として、10月26日に一般社団法人 日本自動車工業会(以下、自工会)二輪車委員会が主催するメディアミーティングが開催されました。

自工会副会長兼二輪車委員会委員長である日髙祥博氏(以下、日髙委員長)を筆頭に、二輪専門誌や一般誌などのメディア関係者を集めた本ミーティングでは、昨今のバイクブームによる市場拡大の要因を分析しながら、利用環境の課題に対する自工会としての取り組みなども報告されました。

そこで今回はメディアミーティングで発表された、過去のブームから「第12世代 ライフスタイルギアブーム」までの経緯、そしてそこから見えてきたバイクの利用環境における課題についてをご紹介します。

 

コロナ禍以前からバイク業界好調の兆し

自工会「日本の自動車工業2022年版」より

まず、現在バイク市場の好調を示す数字としては、2021年の国内二輪車販売台数が前年(2020年)に対し13.7%増の41万6,000台と、2015年以降6年ぶりに40万台を超えています。

また、排気量別では、

  • 原付一種(〜50cc) 4.3%増の12万8,000台
  • 原付二種(51cc〜125cc) 23.5%増の12万6,000台
  • 軽二輪(126cc〜250cc) 6.1%増の7万9,000台
  • 小型二輪(251cc〜) 24.0%増の8万4,000台

となっており、原付二種以上(51cc以上)においては18.3%増の28万8,000台でした。

 

警察庁「運転免許統計(令和3年版)」より

2015年以降のバイク免許取得者の推移を見ると、2018年以降は原付を除く大型二輪・普通二輪免許取得者が増加傾向にあります。大型二輪免許(排気量401cc以上)では、30代・40代・50代の取得者が伸長しており、普通二輪免許(排気量126cc〜400cc)では20代の取得者が特に伸長かつ総数も多いです。

また、女性比率の推移を見ても20代〜40代を中心に増加傾向であることがわかります。

このことから、今回のメディアミーティングのテーマである「今バイクが好調な理由 ~なぜ若者や女性に人気なのか~」は、データから明確になっています。

 

過去50年のバイクブームを振り返る

現在も活況が続くバイクがブームであるということは、データからも明確になりましたが、ここで、過去のバイクブームについて振り返ってみましょう。

第1世代
まず、1970年後半〜1980年前半に巻き起こった空前のムーブメント「第1次バイクブーム」によってミニバイクや750㏄が一世風靡しました。

第4世代
次の大きな変化としては1980年代中盤からの「第2次バイクブーム」です。

このときは、各社からレーサーレプリカモデルが発売され、空前のレプリカブームとなりました。

第7世代
さらに1990年代後半〜2000年代は、ファッションにおける“裏原系ブーム”に牽引されるかたちで、カリスマ美容師やセレクトショップの名物バイヤーなどを筆頭にファッションと密接に絡んだストリートバイクブームが訪れました。

第11世代
2018年からは、250ccクラスのスーパースポーツモデルがブームとなり、このあたりから若年層を中心に新規バイク免許取得者数が増加しています。

第12世代
過去50年の間に第1世代から第11世代までの大小様々なバイクブームがおこり、そして現在のバイクブームが第12世代にあたる「ライフスタイルギアブーム」というわけです。

 

これまでのバイクブームと現在進行形のバイクブームの違いとは?

第11世代までの過去のブームは、バイクを主役とした“カッコイイ”や“憧れ”を原動力に購入し、バイクを所有してから“何をするか”を決める、そんな時代でした。ところが、現在進行形のバイクブームにおける購入動機は全く異なり、“憧れのバイク”を先に購入するのではなく、個々人が持つ既存の趣味にバイクを迎え入れることでさらなる充実をさせたいという思いが購入動機となっています。

例えば、キャンプが好きな方であれば、テントやランタンといったギアを買い揃えていきますが、それと同列にバイクもあり、キャンプを楽しむための一つの「ギア」としてバイクが求めらるようになったということです。

個々の趣味やライフスタイルはSNSの影響などによって多様化・細分化しましたが、そうした各自のライフスタイルにバイクが「ギア」として選ばれ、ブームとなっている。自工会 二輪車委員会ではこれを総称して第12世代のバイクブームを「ライフスタイルギアブーム」と名付けました。

 

【第12世代】バイクブーム「ライフスタイルギアブーム」はいつから?

では、第12世代のライフスタイルギアブームはいつから起きたのでしょうか。

2019年末の新型コロナウィルス感染症パンデミック以降、数ヶ月後の報道では「コロナ禍によるバイク需要の高まり」と報じられましたが、実は2018年(第11世代ブームのタイミング)から現在の活況に繋がる素地がありました。

それは、2018年の道路交通法施行規則改正によってAT小型限定普通二輪免許(125cc以下 [原付2種])が最短2日で取得可能になったことです。この頃から各バイクメーカーがプロモーションとして免許取得キャンペーンを盛んに行ったことによって、バイクの興味醸成を助けました。また、AT小型限定普通二輪免許を検討した方の中には、費用的に大差がないため普通二輪免許取得(排気量126cc〜400cc)に鞍替えしたという方も多かったといいます。

さらに、この頃あたりからライディングウエアも安全性を担保しつつスタイリッシュなデザインの商品が飛躍的に増え、旧来的な“バイク乗り”のファッションから、カジュアルなファッションに対する意識が明らかに変化しました。

こういった背景に加え、新型コロナウィルスによって、“密を避けた趣味材”または“密を避けた移動手段”として、利便性や有用性といったバイクの魅力に気付いたという声も実際に教習所でも聞くことができました。

 

ライフスタイルギアブームで見えてきた変化と課題

現在進行形のライフスタイルギアブームで見えてきた変化と課題もあります。

まず、見えてきた変化としては、YouTubeやInstagram、TwitterなどのSNSが普及したことによって、誰でも気軽に情報発信ができるようにりました。これによって同世代の人たちがバイクで楽しむ姿に触れ、共感することで徐々に興味が深まっていきました。バイクに乗ったことがない人でもそれらを観ることで疑似体験ができるようになり、心理的なハードルを下げてくれたのも要因の一つでしょう。

さらに、TV番組などでもタレントやお笑い芸人などがバイクの魅力を発信することで、少しずつバイクが身近な存在へと変わってきました。

一方、見えてきた課題としては、新車販売台数の増加に伴って拡充しなければならないバイク駐車場の整備です。

第7世代「ストリートバイクブーム」や第8世代「ビッグスクーターブーム」の時代には、マナーの悪い一部のライダーによって路上駐車されたバイクが街中に溢れかえりました。結果として、2006年に法改正が施行され路上駐車の取り締まり強化を招き、バイクブームは終焉してしまった経緯があります。

現代の若年層は非常にマナーの良いライダーが多い印象ですが、マナーが良いからこそバイク駐車場が無ければ、バイクを楽しまずして離脱してしまうライダーも増えてしまうかもしれません。

つまり、良識ある若年層のバイク離れを防ぐためにも、バイクの利用環境改善に向けた駐車場整備は最も重要な課題のひとつだと言っても過言ではありません。

そこで最後に、バイク駐車場の設置拡大をすすめる東京都の取り組みについてご紹介いたします。

 

バイク利用環境の改善は駐車場の設置拡大が鍵を握る!

メディアミーティングの様子

自工会が2021年に実施した「二輪市場動向調査2021年度版」によると、バイク使用時の課題として “外出先のバイク駐車場”は上位に挙げられています。

バイクの駐車で困った経験があると回答した方を地域別で見ると、東京23区が51%と最も高く、バイク駐車場の設置要望も駅周辺が73%、繁華街が61%と都市部ほど駐車場の拡充が望まれています。

そうしたライダーからの要望を受け東京都では、様々な変革のタイミングにおけるユーザーの要望をしっかりと捉え、バイク駐車場の拡充が進められています。

例えば、2022年7月1日から東京国際フォーラムで10台分のバイク駐車スペースが確保されたほか、10月14日から八王子市の東京たま未来メッセでも8台分が確保されました。さらに今後は、江東区辰巳の東京アクアティクスセンターでも20台分確保予定となっており、渋谷区でも都市計画に基づいた商業施設へのバイク駐車場設置と、着実にバイク駐車場の拡充が推し進められています。

こうした行政の取り組みに対して、自工会では今後もルールを遵守したバイク駐車場利用の意識付けや、マナーアップ等を図っていく必要があるでしょう。

 

自工会副会長兼二輪車委員会委員長 日髙祥博氏

今回のメディアミーティングの終盤、日髙委員長より語られたのは、「健全な二輪文化と二輪市場、それを盛り上げていきたいという目的意識を共有しながら、ユーザーの認識する課題を真摯に受け止め、自工会の活動に結びつけていきたい」と、現在の活況に満足することなく、今後も自工会としてバイクの利用環境改善に向けた取り組みを継続していく考えが示されました。

 

バイクに乗る方が増えれば、それに比例してバイク駐車場の拡充も必須です。

より一層、個々のライフスタイルにバイクを取り入れてくれる人が増えるよう、行政へは迅速なバイク利用環境の改善が望まれます。

なお、第三回「二輪車委員会メディアミーティング」の模様は自工会オフィシャルブログ「jama blog」にも掲載されておりますので、興味のある方は是非ご覧ください。

jama blog - 第3回「二輪車委員会メディアミーティング」を実施

https://blog.jama.or.jp/?p=2847