最短2日で免許取得!今こそ125ccでバイクデビュー!
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本人のご希望により、顔とナンバープレートを隠して撮影
これまで、通勤通学の足というイメージの強かった125ccクラスバイク(原付二種)。そのため、バイクメーカー各社ともギア無しオートマチックのスクータータイプが多かったのも事実です。
しかしそれから時代を経て、原付二種は若者の楽しい移動手段、あるいは趣味の乗り物として変わりつつあります。
そこで今回は、コスパも良くバイクとしての楽しさも味わえる乗り物として年齢を問わず人気を集める原付二種の魅力についてご紹介いたします。
勢いを見せる原付二種の市場
まず、小型限定普通二輪免許(125ccまでのバイク全て運転可能)の新規免許者数は、年々増加傾向にあります。並行して、国内各バイクメーカーともグローバル生産が進み、モデルの効率化(一機種でいくつもの市場をカバー)や、価格を低価格に抑える努力も続いています。
これにより、各メーカーにおける日本国内の原付二種ラインアップも、2021年現在でギア付きタイプ(MT)が7車種、ギア無しのスクータータイプ(AT)が22車種と増加しています(競技用モデルを除く)。
2010年を振り返って見てみると、ATタイプ2~3車種が主要モデルで、そのほかMTタイプが1~2車種あるかないか、ほかは競技用モデルという非常に少ないラインアップでしたので、10年余りでかなりバリエーションが豊富になったことになります。
要因の一つとして、通勤通学や週末の買い物はもちろん、ツーリングも行けちゃう!そんな原付二種の持つポテンシャルにユーザーが気づき始めているようです。
今後さらに原付二種の人気を後押しする教習時間の制約変更
すでにご存知の方も多いとは思いますが、2018年7月に道路交通法施行規則が改正されたことにより、教習所で1日に受けられる教習時間が3時間から4時間へと変更されました。
したがって、クラッチ操作を必要としないオートマチック車に限り運転できる「AT小型限定普通二輪免許(以下:AT小型限定免許)」は、技能教習に8時間を要するため3日かかっていたものが、最短2日で技能教習を終えられるようになりました。(ギア付き原付二種が運転できる「小型限定免許」の場合は最短3日)
つまり、土日や連休などを利用すれば、免許取得もし易くなりました。また、そんなポジティブな話題も追い風となり、小型限定免許で乗れる原付二種の人気もさらに高まっています。
そもそも原付一種と二種の違いとは?
原付二種とは、正式名称を「第二種原動機付自転車」といい、排気量51cc〜125ccのバイクのことを指します。51ccから90ccまでは黄色のナンバープレートとなり、91ccから125ccまではピンク色のナンバープレートとなります。なお、「原付」とは原付一種(第一種原動機付自転車)のことを指し、白色のナンバープレートを付けた排気量〜50ccのバイクのことです。
※電動バイクの場合、モーターの定格出力が0.6kW以下が原付一種、1kW以下が原付二種。
原付一種と二種の違いのおさらい
原付二種は、高速道路こそ乗れないものの、二人乗りが可能(免許取得1年経過後)であったり、最高速度 時速30キロ制限や二段階右折といった規制もありません。そして、車体サイズも原付と大差のないコンパクトなモデルが多く、駐車スペースの確保も比較的容易です。また、原付二種は維持費の面でも優れています。
毎年の軽自動車税は、排気量90ccまでの原付二種であれば原付一種と同じ年間2,000円、排気量125ccでも年間2,400円と安価な税金額です。
さらに、国で加入が義務付けられている自賠責保険も、原付二種は12か月で7,060円、60か月(5年)をまとめて支払うと1万4,380円(年間約2,876円)とかなりお得になります。
車体価格、任意保険、ガソリン代を除けば、年間約5,000円の維持費で所有できるということです。
そのため、日常のアシとして利便性や経済性が高いことはもちろん、買い物やツーリングなど趣味性も高い乗り物と言えます。
若者に原付二種が支持されるのは選択肢の豊富さ!
原付二種に乗る若者と会話をしていると、純粋にバイクに乗ることの楽しさを実感しているようでした。また、動画共有サイトで原付二種に関連した動画を見てみても、仲間とのツーリングやキャンプなど、様々な楽しみ方がアップされています。
ギア付きモデルもギア無しモデルもある、スポーティーなモデルもある、大柄なモデルもコンパクトなモデルもある、価格も比較的安価で20万円台からある。こういった選択肢の豊富さと手の出しやすい価格が決め手となり、純粋に”面白い乗り物”という目線で捉えていました。
小型限定免許の取得費用は?
上記の通り、普通自動車免許を保有していれば、すでに交通法規を理解しているとみなし、学科教習の一部を除き免除されています。
また、費用を見ても地域によって差がありますが、“免許なし”であれば約14万円から、“普通自動車免許あり”なら約8万円から。AT小型限定免許の取得費用はそれよりも2万円ほど安くなります。
原付二種はお父さんの任意保険で解決!?
自賠責保険で補償されるのは被害者のみと、必要最小限の補償しか含まれません。そのため、他人の財産に損害を与えた場合や自身のケガなどについては補償対象外となり、自賠責保険だけで全ての事故はカバーできません。そのため、自賠責保険だけでは賠償しきれない部分をカバーしてくれるのが任意保険です。
原付二種で加入できる任意保険は大きく分けて2種類あり、一般的なバイク保険と自動車の任意保険に付帯できる「ファミリーバイク特約」があります。
ファミリーバイク特約とは、125cc以下に限定した特約で、自動車保険の被保険者(加入者本人)または家族が万が一、原付二種を運転中に事故を起こしてしまった際に補償を受けることができる特約です。つまり、原付二種にかかる保険ではなく人にかかる保険なのです。
しかもこの特約は、任意のバイク保険と比較して保険料が安く収まるケースもあるため、現在すでに任意の自動車保険に加入している方または家族がいれば、この特約を活用するのも一つの方法です。
ユーザーに訊く!原付二種のどこが好き?
最近では、原付二種でツーリングする若者も良く見かけます。
原付二種でサーキット走行をする人もいれば、釣りやキャンプなどのアウトドアに使う人も増えました。
また、スポーツタイプにいたっては、高速道路こそ走れないものの、必要十分な性能を兼ね備え、100kmを超える距離のツーリングも容易になりました。
そんな原付二種を楽しんでいるユーザーに、原付二種の魅力を聞いてみました。
25歳の男性は、全日本ロードレースを見に行ってバイクに興味を持ち始めたとのこと。それから数年にして普通二輪免許を取得。「今のバイクは価格とカスタムの楽しさで選んだ。普段は近場に走りに行く。これからカスタムも楽しみたい。行き先は、走りたい道があったらそこに行くんです」と、ピカピカの愛車とピースサイン!
お友達と一緒だった22歳の男性は、昨年12月頃に新車で購入。「原付の免許を取得した後に本格的にバイクに興味を持ち始めた。このバイクを選んだ理由はシンプルにこのバイクがカッコよかったから。」とのことでした。
一緒にいたバイク仲間は250ccのバイクですが、海でも山でも一緒にツーリングに行き、旅先で美味しいごはんを探して食べる事にハマっているようです。また、バイクや行き先の情報はもっぱらSNSを活用しており、ゆくゆくは大型二輪免許も取得したいと意気込みを教えていただきました。
一昔前までは、お手軽なバイク入門といえば原付一種でしたが、いまやその座は原付二種になりつつあります。法改正や規制緩和なども追い風となる中で、利便性や経済性に優れ、趣味性も高い原付二種が今後も注目を集めることは間違いありません。
コロナ禍ということもあり、今すぐにと言うわけではなりませんが、これからバイクで楽しみたいと考えている人は、土日や連休を利用してAT小型限定免許取得にチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。
警察庁「AT小型限定普通二輪免許に係る1日の技能教習時間の上限等の見直しについて」
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/menkyo/nirin/ATgentei2rin.html