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創業25周年を迎える総合バイクサービスサイト「Webike」独自の戦略に迫る

国内屈指のラインアップを誇るバイク用品通販サイト「Webike(ウェビック)」はウェブメディア「Webike+(ウェビックプラス)」も運営しており、確かな情報を発信するバイクメディアとしても存在感を見せるまでになっています。かつてバイク専門誌の編集長を長年務めたWebike+編集長の市本行平氏(以下、市本氏)は、ウェブを主なフィールドとするWebikeでどんな手応えを掴み、そしてバイクの世界へどうアプローチしていこうと考えているのでしょう。Webikeが描くこれからのバイクの世界についてお伺いしました。

市本 行平

1972年4月13日生まれ。

大学卒業後、編集プロダクションに入り、取材、原稿書き、そして写真撮影等を学ぶ。その後、クルマやバイクを主として扱うスタジオタッククリエイティブに入社し、同社でバイクムック等の制作に携わりながら編集者としての仕事にフォーカス。その後、1999年に内外出版社に入社し、『ヤングマシン』編集部に配属される。編集部員として経験を積んだ後、2010年に同誌の編集長に就任。雑誌制作だけでなく、フリーペーパー『ビッグマシン零』やWEBメディア『WEBヤングマシン』を立ち上げる。2021年にリバークレインに入社し、WEBメディア『Webike+』の立ち上げに携わり、現在編集長を務めている。

Webikeの成り立ち

『Webike』(キャプチャー当時の最新画面)

それでは、WebikeとWebike+の成り立ちからお聞かせください。

「代表取締役社長の信濃孝喜は、筑波大学時代にバイク漬けの日々を過ごしていた人物で、卒業後にシステムエンジニアとなり、2000年10月にバイク用品EC(インターネット通販)サイト『Webike』を立ち上げるとともに株式会社リバークレインとして独立しました。バイクショップの空き部屋を借りての創業で、Webikeの由来は『ウェブ』と『バイク』を掛け合わせた造語です。

ECサイトから始まったリバークレインですが、信濃はECサイトにとどまらない“バイクに関するサービスをウェブで実現する”というWebikeの姿も描いていました。それが、さまざまなバイク関連サービスを取り扱う現在のWebikeにつながっています」

『Webike+』(キャプチャー当時の最新画面)

WebikeのWebメディア『Webike+』もその一環なのでしょうか。

「何年も前から『独自のWebメディアを作りたい』というWebikeの考えと、長年勤めたバイク専門誌の出版社を辞めてWebメディアの可能性を探りたい私の思いが一致して、2022年1月に『Webike+』を立ち上げました。

『Webike+』が目指しているのは、さまざまな情報を扱う総合バイクメディアです。編集長である私自身が趣味を深く掘り下げようというタイプではなく、世の中にある雑多な情報を面白く取り上げていくのが好きという部分も大きいと思います」

「Webikeとしては、メディアをやること自体に意味があると考えているので、『Web記事を読みに来た人に商品を購入してもらおう』という発想はありません。というのも、ECはあくまでライダーのためのサービスのひとつで、ECをやるためのWebikeではないからです。

Webikeが目指しているのは、バイクに関するWebサービスを使ってライダーに貢献することです。今のWebikeのサイトには、ショッピング、中古パーツ、バイク選び、ショップNAVI、メディア総合(Webike+)、サービス、コミュニティ、イベントNAVI、レース、そしてWebikeがスポンサードしているEWC(FIM世界耐久選手権)と、ライダーのバイクライフを豊かにするためのサービスを包括的に取り扱っています。『Webike+』はその中の1つなのです」

幅広いバイク業界との連携

2025年5月17日(土)にモビリティリゾートもてぎ(栃木県)で開催するリバークレイン主催のバイクイベント『WEBIKE FESTIVAL(ウェビックフェスティバル)』特設サイト(キャプチャー当時の最新画面)

バイクに関するあらゆるWebサービスを取り扱うWebikeは、今後どのような展開をしていくのでしょうか。

「ECやメディアという枠組みにとらわれず、幅広くバイク業界とつながっていくことで可能性を広げようとしています。Webikeの戦略におけるWebike+の役割はまだまだ成長期の段階ですが、『WEBIKE FESTIVAL』というリアルイベントをスタートさせていまして、これはメディアの力を使ってライダーに楽しんでもらうための取り組みのひとつです。イベント会場で楽しんでもらいつつ、WebikeのECサイトでパーツや用品を販売くださっている取引先とユーザーの接点を作っており、Webikeにおいて非常に重要なコンテンツになっています。

第1回のイベントでの来場者数は約5,000人、取引先は約100社近くに及びました。そのほか、『Webikeアプリのポイント取得機能を活用したい』という他イベント主催者への協賛や、専用にカスタマイズしたメーカー協賛のメールマガジンの配信など、さまざまな取り組みを行っています」

モータースポーツを支援する『ライダー公式ファングループ』(キャプチャー当時の最新画面)

モータースポーツにも深く関わっていらっしゃいますよね。

「代表の信濃がレース好きで、『バイクレースの世界を盛り上げたい』という想いから、レース業界を活性化させる取り組みを行ってきました。前述の『WEBIKE FESTIVAL』をモビリティリゾートもてぎで開催するのも、10月に同会場で開催されるMotoGP日本グランプリを盛り上げる一環でもあります。

Webikeユーザーの大半はツーリングライダーですが、『WEBIKE FESTIVAL』をキッカケにサーキットという場所がどういうところなのか知ってもらい、ツーリングの目的地としてレース会場に遊びに来て欲しいんです。Webikeが関わることで何かを起こせないか、そんな考えからイベントを企画しています。

Webikeの『コミュニティ』サービスにあるグループ機能ではライダー同士がコミュニケーションできるのですが、これを『レース業界の活性化に応用しよう』という発想から、全日本ロードレースに参戦しているライダーのファングループをスタートさせます。ファングループから直接応援メッセージを送れたり、ライダーのファングッズの販売もEC機能で行えるようにします。

Webikeが持つ機能やサービスを使って、レース業界を盛り上げていきたいと考えています」

Webikeが考えるさらなる展開

EC購入時の配送物に同梱されるフリーペーパーの『Webike+』

イベントを主催するなど、Webの世界にとどまらない広まり方がWebikeの魅力なのですね。

「『Webike+』は同タイトルのフリーペーパーを2022年から発行していまして、WebikeのECで商品をご購入くださったユーザーに配送される荷物に同梱されています。これまで年3回の発行でしたが年5回に増加、さらに全国のバイクショップやバイク教習所などに置かせてもらう予定です。今期の第1号はまもなく(4月半ば頃)に発行予定なので、Webike会員の方は楽しみにしてください。

バイクイベントとしては、2024年よりラリーイベント『阿蘇ツーリングラリー』をスタートさせました。指定された場所に行くとWebikeポイントがもらえるというシステムをパッケージングしたイベントなんです。多くのWebike会員とアプリがあったからこそ実現できたのだと思います。参加は無料ですが、今年(2025年)は別の地域での有料イベントも検討しています」

「Webikeヤエー!!」機能紹介サイト(キャプチャー当時の最新画面)

「また、ツーリング中にWebikeアプリを起動しておくと、すれ違った同じWebikeアプリを持つライダー同士で『ヤエー』(ライダー同士の挨拶の俗称)をしてくれる機能も展開しています。このように、ライダーのバイクライフに彩りを加えられるような取り組みをどんどん推進していこうとWebikeは考えています」

Webikeが描くバイク業界の未来

「こんなバイク業界にしていきたい」というWebikeとしてのビジョンはありますでしょうか。

「まずWebikeとして、ライダーにとって必要なサービスをWebで実現していくことを未来に向けて思い描いています。Webで仕組み化することで、煩わしい手続きや面倒な手順を簡易化でき、バイクの世界への敷居を下げることが可能になります。その効果を最大化したいのです。

バイクはリアルの世界で楽しむものなので、オフラインで楽しめる流れを作ることも常に考えています。それが前述のイベントやレースとの関わり合いですね。オンライン・オフラインそれぞれをうまく活用した環境づくりに注力したいと考えています」

ご自身が受け持っていらっしゃる『Webike+』のこれからについてお伺いさせてください。

「『Webike+』としては、あらゆるバイクの情報を取り扱う総合サイトとすることを目標にしています。そのためには情報量とスピードが重要で、競合メディアがひしめく世界に飛び込む形になりますが、個人的にはそんなWebの世界が面白いんです。専門誌を手がけていた頃にもやっていましたが、イベントをはじめとするオフラインの取り組みとセットで考えられるようになり、情報だけでないバイクの楽しみ方を伝えていける手応えを感じています。

何年後かには、今よりバイクを楽しむ人が増えた世界をWebikeのサービスが支えている、という風になっていると嬉しいですね」

バイクライフをさらに豊かにするサポート体制を

ショッピングからバイク選びにライダースコミュニティ、そしてイベントまで、あらゆるバイク関連のサービスを提供しているWebikeは、約120万人もの会員に支持され、Webike経済圏をますます拡大させていっています。バイクライフを豊かにするための取り組みを加速化させるWebikeは、ライダーにとって欠かせないサポートやサービスをさらに取り入れ、バイクライフをより豊かなものにしていってくれることでしょう。

ウェビック【Webike】

https://www.webike.net/

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