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なぜバイクの免許を取ろうと思ったの?教習生調査でわかったイマドキの動機とは?

近年、教習所免許をとり来る人が多く、入校してからも教習を受けられるまで時間がかかるという話題をよく耳にします。新型コロナウィルス感染予防の観点から、パーソナルな移動手段としても再注目されているバイクですが、いま教習所では一体何が起こっているのでしょうか? 

そこで今回は、神奈川県の中でも特にバイク免許の教習生が多い鴨居自動車学校を訪れ、調査させていただき、コロナの影響だけではないイマドキの教習生の免許取得動機がわかってきました。 

 

教習所への入校生が増えてきたのはいつから?

警察庁「運転免許統計」より抜粋

警察庁「運転免許統計」より抜粋

若者の消費離れがクローズアップされた2000年初頭から下降の一途をたどっているかと思いきや、実は2017年から二輪免許入校者年々右肩上がりで、コロナ禍もなんのその、2020年も増加傾向にありました。しかも、上記の図からわかるように、その傾向は神奈川県に限った事ではなく、全国的にも同様でした。  

また、インタビューを行った鴨居自動車学校のある神奈川県の入校者数を細かく見ると、普通自動二輪MT[排気量制限400㏄までのギア付き]免許(普自二免許)で20%増、大型自動二輪MT[排気量制限無しのギア付き]免許(大自二免許)においては、3年間で42%増ととびぬけています。 

つまり、コロナの影響による一過性の需要などはなく、2017年から着実に伸びていたのです。 

では、一体どんな動機でバイク免許取得に踏み切ったのでしょうか。小型限定普通二輪AT[〜125㏄まで](以下:小型二輪免許)の教習生にヒアリング調査をしてみました。 

 

小型二種免許を取ろうと思ったきっかけは?

鴨居自動車教習所調べ(2020年)

鴨居自動車教習所調べ(2020年)

コロナをきっかけとした動機は13%と意外にも少なく、「欲しいバイクがあった」「乗ってみたかった」が半数を占め、バイクに対する高い興味を持って免許取得を決意するケースが多いようです。特に決意の後押し要因としては、原付で全国各地の人と触れ合う旅番組や、動画サイトなどの影響が大きいとの事でした。

そして興味深いのが、小型二輪から普自二、普自二から大自二へとステップアップをする方が増えていることです。鴨居自動車学校でも、ステップアップのケースは3年間で約2.2倍にも増加しており、この点について教習生の声を担当者からお伺いしました。

 

「原付(50㏄)から小型二輪(125㏄)へのステップアップはやはり、二段階右折の必要が無くなる事や、30km/hの速度制限無し、二人乗りなど、制限の解除が魅力でしょう。そして、移動手段と割り切っていた方でも、一度小型二輪クラス(原付二種クラス)に乗り換えると、移動のみならず、キャンプなどの楽しみが視界に入ってくるようです。 普段から、原付でゆっくり風景を見ながら人と触れ合う旅番組や、動画サイトでも、レースや上手い人の動画でははく、むしろ身近な悩みの解決の動画をみて色々な発見をしているようです。“乗ってみたら楽しくなってきた!”といったお話も良く伺います。」

また、「小型二輪ATから普自二MTへのステップアップも多く、やはり高速道路を走れるというのは大きな魅力です。また、普自二免許を取得してそのまま大自二免許へステップアップする方もおり、徐々にバイクの楽しさを実感し、チャレンジしたくなっている。」との事でした。

さらに、”人生100年時代”というキーワードは、50歳を迎えた方に「50歳を機に挑戦を」と思い起こさせるようで、思い立って教習所に来られる人も少なくないそうです。

 

自分でも気づかぬ何らかの憧れやイメージが潜在的にある

続いて、教習中の生徒男女二名ずつお話しを聞きました。 

インタビューをして気付いたのは、家族・友人など、身近な人によって何らかの影響を受けているという事でした。 

もともとクルマ好きの男性Aさんは、大自二免許取得の動機について、「欲しいバイクがあったから」と話してくれましたが、実はAさんの父親もバイク乗りでした。

男性のBさんは、もうすでにバイクを予約済。「バイクで九州の実家まで自分で走って帰省したいと、教習中から夢が一杯でした。」とのこと。 

さらに女性Cさんは、彼氏の運転で後ろに乗るのが日常でしたが、ふと自分でもバイクを操ってみたくなったそうです。     

普自二免許を取得中の女性Dさんは、いつも大型スクーターの後ろに乗って楽しんでいたけど、自分で運転したいという願望が強くなり入校を決めたそうです。まずはレンタルから始め、いずれはサーキットも走ってみたいと目を輝かせていました。 

 

ライフスタイルに無理なく取り入れるのがイマの形

バイクに興味を持つきっかけは、「バイクに乗っている身近な人の影響」が昔からの定石でしたが、それに加え昨今では、動画配信サイトやSNSなども動機の理由になっているようでした。 現在では一つのスタイルに憧れる時代ではなくなり、家族・友人・同僚といった自分の属する身近なコュニティ(ローカルコミュニティ)や、動画やSNSの共感が主な動機となりつつあります。 

そしてイマドキの人は、バイクにおいても自分に近い不安や悩みを持っている人の解決方法を見つけて、上手く対処する事によって個々のライフスタイルに自然な形で取り入れているようです。 

 

自分自身が興味を持って、自分のペースでその趣味を育て広げていくそうしたユーザーが一番望んでいるのは、あえて小さな事や聞きづらい事も情報が共有され、もっと長く、もっと楽しめるバイクライフのための環境作りや、サポートをして貰える事なかもれません。  

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