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なぜ今サーキット走行会に人が集まるのか?サーキットスマイル参加ライダー達に迫る!

2023年10月17日(火)、茨城県にある筑波サーキットで、ライコランド・南海部品グループ主催によるサーキット走行会「サーキットスマイル」が開催されました。

サーキットスマイルサーキット未経験の初心者からエキスパートまで楽しめる敷居の低いサーキット走行会として定評があります。今回取材した第34回サーキットスマイルでは、初心者向けコースの募集定員を増やしたこともあり、この日は初参加の方150名余りのライダーが参加していました。

サーキット走行の敷居を下げ、間口の広い走行会イベントを続けること実に34回目!今回は、サーキットスマイルを主催するライコランドグループの関係者に、サーキットスマイル開催のきっかけや人気の要因、今後の展望について伺いしました。

サーキットスマイル開催のきっかけ

ライコランドとして初めて走行会を行ったのは2007年10月です。

開催のきっかけは、バイク用品を扱っているショップとして“バイク遊びのひとつ”として提案したかったと言うことと、実際にお客様からもご要望があったことが動機です。また、当時企画をしていた担当者がサーキット走行に傾倒していたことも動機のひとつです。

2007年のスタートから数年は年1回の開催でしたが、お客様より多くのご要望を頂いたことから年2回に増やしました。長く継続できた要因としては、多くのお客様にご参加頂けたことや、筑波サーキット様の協力や、毎回お手伝い頂いている元世界チャンピオンの坂田和人さんの協力など、皆様に支えていただいたおかげです。

一時期は連続開催が危ぶまれる場面もあったそうですが、バイクの楽しみ方についての提案がユーザーの要望と合致していたため、今日まで続けてこられたということですね。

レディース杯、スクーター杯などなかなか定着するまでに至らなかった企画こそあったものの、絶えずユーザーへの提案を続けた結果が、カジュアルな装備でも走行できる本企画の評判につながっているのでしょう。

敷居の低さが魅力:ジーンズで走行可能なクラスもある!

第34回サーキットスマイル走行枠概要(参考:ライコランド公式サイト)

走行のクラスは大きく分けて3つ。さらにサーキット経験者を中級(A)・初級(B)クラスに分けています。本気モードで走りたいライダー(A・B)から、まずはサーキット体験として本格的な装備を購入する前に走ってみたいライダー(G)まで、幅広い参加希望者を受け入れていました。その中間にあるSRTTクラス(C)では、プロライダーが先導して走行ラインやライディングの指導を受けながら走行ができるカリキュラムとなっています。

なお、今回の各クラス参加者数はAが69名、B34名、C17名、G38名、女性の参加者は12名でした。参加者158名のうちサーキット走行初体験が31名、5回未満の経験者が38名と、初心者・初級者だけで半数近くを占めていました。

開催当初は「速い=偉い」といった旧来的な雰囲気も残っていたそうですが、回を重ねるごとに「サーキット走行を純粋に楽しみたい」「もっとバイクを楽しみたい」といった思考のユーザーが増えたことにより、現在の敷居が低く間口の広い(初心者でも参加しやすい)走行会に変わっていったそうです。

10時からの走行前ブリーフィングでは、ガソリンや空気圧の確認から、走行時間内のフラッグについての説明、万が一の転倒後の行動についてなど、細かなルールをわかりやすく説明されており、参加するライダーたちは真剣に耳を傾けていました。

公道よりもむしろ安全:ママさんライダーも楽しめる!

東京都から参加していたこちらの30代J・Hさんは、今回2回目の参加とのこと。バイクに乗り始めたのは20年前のことで、高校生の時に彼氏の後ろに乗せてもらったことをきっかけに、自分で運転してみたいと思ったそうです。普段は公道走行よりもミニバイク仲間に誘われてサーキットへ出向くことが多いとのことで、サーキット走行を中心としたバイクライフを謳歌されていました。

サーキットは公道よりもむしろ安全。もちろんそれなりのライディングウェアとマシンのメンテナンスは必須です。マシンのセッティングや、走行についても自分の思い描いたとおりのラインで走れた時に大きな達成感があります!走れば走るほど、バイクの楽しさが増幅されていきます。

両親の強い推しで申込まれてしまった…

埼玉県から来場し、Gパンクラス(G)に初参加するという20歳の男性ライダーは、なんと両親が半強制的に申し込んでしまったのが参加のきっかけとのこと…。免許は一年前に取得したばかりで、主に週一回のツーリングでバイクを楽しんでいるようです。

なお、SRTT(サーキット初心者)クラスや、Gパンクラス(G)の参加者は、サーキット走行の要領がまだ掴めていないようで、こうした青空の下でひとり黙々と準備されている姿が多く見られました。

会社上司の勧めでGパンクラスに参加

東京からお越しのA・Hさんは、Gパンクラス(G)走行に初参加。

普段は東京から姫路あたりまで日帰りでツーリングしてしまうほどの強者ライダーらしいのですが、そんなツーリング好きがなぜサーキット走行会に参加されたのかについて尋ねたところ、職場の上司による勧誘で参加されたそうです。青空の下、バイク仲間と一緒に準備する姿がとても楽しそうに映りました。

今後はサーキット走行の楽しさにハマってしまうのではないでしょうか。

富士から駆けつけた20代女性ライダーのN・Rさんも、今回Gパンクラス(G)に初参加。

こちらも青空の下で一生懸命ヘッドライトにテープを貼っている(転倒時のガラス飛散防止)姿が目に留まり、お話を伺いました。

普通自動二輪免許は半年前に取得しており、もうすぐ大型自動二輪免許も取得するようです。サーキット走行に興味があり、スポーツバイクに憧れて今回初めて参加したとのことでした。

サーキット走行のために大型自動二輪免許を取得!今回で10回目の参加

スーパースポーツモデルで、中級クラス(A)に参加予定の方にもお話を伺いました。

埼玉県から参加されていたKORIYさんは、今回でなんと10回目の参加だと言います。ほかにも用品メーカーのクシタニが主催するサーキット走行会にもよく参加されているそうです。普通自動二輪免許はもう20年以上前に取得しており、約10年前にサーキット走行したいがために大型自動二輪免許を取得したという筋金入りのサーキット走行好きでした。

F1などクルマのレースも好きで、以前からサーキット場にはよく足を運んでいたそうで、サーキット走行しかり、サーキット場に来ると気持ちが高揚するところが魅力だと語ってくれました。

A・Bクラスはウォームアップ後は先導が離れて自由走行になります

ライダー用エアバックのレンタルも始まっていた!

エアバッグレンタルの看板を見つけ、参加者向けにライダー用エアバッグの無料レンタルを実施している岡田商事の岩瀬 将幸さんにお話を伺いました。

ライダー用エアバッグの無料レンタルは、今回のサーキットスマイルが初の試みとのことでした。出展した背景には、既にツインリンクもてぎのサーキット走行会において55歳以上と18歳以下はエアバッグの着用が義務付けられていることもあり、ライセンスの必要な本格的な走行だけでなく、サーキットを走行する際の必須アイテムとしてライダーニーズが高まることを見込んでの試みだそうです。

先の通り、今回が一般ユーザー向け走行会への初出展でしたが、今後より一層さまざまなサーキットイベントで安全訴求の活動を広げていきたいとのことでした。

最後に、参加者の声や主催者としての手応え、そして今後の展望についてお伺いしました。

今回のサーキットスマイルも天候にも恵まれ、気持ち良くサーキット走行ができたというご感想を多数いただけました。

転倒された車両の簡易修復サービスも行っており、次の時間枠で走行可能になったお客様からは大変喜んでいただけました。

サーキット走行後で疲れているにも関わらず、最後のジャンケン大会まで元気に参加していただくことができました。主催者としても、皆さんが笑顔になっている姿を見て、ご満足いただけたことに安堵しています。

来年5月には、ツーリングイベントも計画しており、引き続きバイクライフを楽しんでいただけるような提案を続けていきたいと思います。

サーキット走行の敷居を下げ、「楽しい!」という感情を最優先に考えるサーキットスマイル。このイベントを見ていると、サーキット走行のハードルが高いと言われていたのは過去のことであり、すべての参加ライダーが心から笑顔になって楽しんでいる様子が伝わってきました。

サーキットスマイル、まさにタイトル通りの笑顔溢れる素敵なイベントであり、34回も続いている理由がよくわかりました。

第34回サーキットスマイル in TSUKUBA – ライコランド

https://www.ricoland.co.jp/information/2023/20230809-11262.html

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