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どうやって寒い冬を乗り切る?真冬も快適なバイクライフ【電熱&機能性インナー】

有名ファストファッションブランドから機能性インナーが発売されたのが2003年、それまでライダーの防寒対策といえば、厚手の生地を用いた防寒服や重ね着などによる対策が一般的であった。また、ときにはウィンタースポーツ用のアウターウェアを流用することも多かったが、いずれもかさばる(着膨れする)方法しか手の打ちようがなかった。バイクに乗車中はもちろん降りた後も身体を動かしづらく、男女問わずトイレに行くのに大変な思いをした人も多かっただろう。

ところが、発熱・保温性に優れた機能性インナーの出現で、身体を内側から温めようという新たな技術革新にライダーは歓喜した。

そんな機能性インナーの登場から早20年、今もなお進化を続ける防寒ライディングギアのトレンドを追った。

 

体温から出る遠赤外線で保温する画期的なインナーウェア

ゴールドウイン / 光電子® ハイブリッドアンダーシャツ

まずご紹介するのは、“光電子(こうでんし)”という特許技術が用いられたゴールドウインの機能性インナー。

体温から出た遠赤外線を吸収し、その熱を身体に輻射(ふくしゃ)することで効率良く保温することで暖かさを保つ“光電子”繊維を用いて作られた機能性インナーで、腹部より上と背中および上腕部にはザムザという特殊素材が貼り付けられており、防風性にも優れている。

 

「もちろんレディースもラインアップされている」ゴールドウイン / 光電子® スーパーヘビーウエイトシャツ

こちらは、同社の光電子と保温性・軽量性に優れた中空の軽量保温素材“サーモライト”を組み合わせた用いた厚手インナーシャツ(ひとつ前の画像で奥に掛かっていたシャツ)。

光電子やザムザ、サーモライトといった高機能な素材を用いたインナーシャツでありながら、ストレッチも効いているので可動の妨げにならないのも嬉しい。

このように、インナーひとつとっても繊維やメンブレン(フィルム)の技術は日々進化している。

 

電熱線利用インナージャケット

LIDEF / HEAT MASTER 12Vインナージャケット

株式会社リベルタのLIDEF / HEAT MASTERは、電熱線を利用したインナージャケットのパイオニア的存在だ。インナージャケット(上半身)は首・胸・右腕・左腕 ・腹・背の6カ所、インナーパンツ(下半身)は両脚前部にフレキシブルなカーボンファイバーヒーターを内蔵しており、始動10秒で発熱する特長がある。

バイクのバッテリーから直接電源供給する仕組みを採用しているため、即効性(温かさを感じるまでのスピード)に定評がある一方で、ライダーと車体がハーネスで繋がれることに抵抗を感じるとの意見もある。

 

一方、RSタイチから発売されているe-HEATシリーズのインナージャケットも、同様に電熱線で身体を温めてくれるアイテムとして人気の高い商品。

ライディング姿勢で接地しやすい両肩と背中に発熱部分が設けられており、防風とストレッチを両立した生地に、毛足の長いフリースの裏地を合わせて保温性を向上させた電熱インナージャケットだ。

 

RSタイチのe-HEATシリーズの電源供給方法は、専用のポータブルリチウムイオンバッテリーから供給する仕組みが採用されている。バイクのバッテリーから直接電源ではないためライダーと車体がハーネスで繋がれることはないが、電池残量がゼロになると発熱されない。電源供給方法については各社で仕様が異なるため、自身の用途に合わせて選んでいただきたい。

※車両から電源を供給するタイプの設定もあるが、現在は車両から電源を取るケーブルの販売を一時的停止している

なお、電熱ウェアはアウターの内側にインナーとして着用することを前提としているため、着用時のごわつきを抑え着膨れしにくい作りになっているものが多い。バイク乗車時のスタイリングも重視する今のトレンドにも合致している。

 

グリップヒーターとハンドルウォーマーで“こたつ効果”

バイク乗車中、まっさきに冷えを感じるのが指先だ。そんな手先・指先の防寒として定評のある対策が、ハンドルウォーマーとグリップヒーターの組み合わせだ。

バイクを仕事で使用するライダーからは古くから活用されていたハンドルウォーマーは、サーフィンのウェットスーツなどにも使用されるネオプレーン素材を用いた軽量かつリーズナブルな製品が増えた。装着も簡単で、ハンドルバーに紐で括りつけて風が入り込まないよう固定するだけ。スクータータイプに乗るライダーの手はこれでも十分な防寒対策となる。

 

グリップヒーターの歴史は意外にも長く、古くは1950年代後半から実用化されている。今となっては新車に標準で装備されるモデルも増えており、カスタムパーツとしてもバッテリー供給タイプやUSB供給タイプまで豊富に揃う。

エフェックスの最新グリップヒーターは、スイッチとグリップが一体型となっており操作がしやすいのが特長だ。ニクロム(合金素材)線がグリップ全体を回っているためどこを握っても温かく、しかも温度が35℃~80℃の5段階で調整できるようになっている。

“スイッチ内蔵タイプ”の他に“スイッチ別体タイプ”も設定の用意もあり、上記のグリップヒーターとハンドルウォーマーを組み合わせて使用することで、こたつのような保温効果が得られることから、一部のライダーからは圧倒的な支持を集めている。

しかし、手元での操作が多い多機能なバイク(ハンドルスイッチの多い車種)では、どうしても時々スイッチの場所を確認したくなる衝動を抑えられない。そんな方のための最後の手段は、電熱グローブだ。

 

手先指先冷えの最終手段は電熱グローブ

ideal / ウィンターグローブヒート

昨今の電熱グローブの普及はすさまじく、インターネット検索でも多くの商品がヒットする。

idealから発売されている電熱グローブは、電源供給方法をバイクバッテリーとポータブルバッテリーの2つから選べるようになっている。モードによっては最長約5時間利用することができ、サイズもXS〜3XLまで豊富に揃っている。

 

冬のライディングで気をつけたいのは寒さによる事故のリスクだ。寒中も外気にさらされ続けるライダーは、体温が低下することで筋肉が硬直するだけではなく、思考能力(判断力)も低下し事故に繋がる恐れもあるため、是非とも今回ご紹介した最新の機能素材や電熱線を用いた防寒ライディングギアを活用していただきたい。また、胸部プロテクター付きのライディングジャケットも普及しているので、防寒ライディングギアと併用することで、安全で快適な冬のバイクライフが過ごせるだろう。

寒さを我慢していると身体全体が硬くなり、とっさの反応にも影響がでる。防寒装備が万全でも、天候の変化にも気を配りながら、無理はせずに冬を乗り切ろう!

ライコランドTOKYO BAY 東雲店

http://www.ricoland.co.jp/shopinfo/shinonome/index.html

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