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【年々増加】都営施設にバイク駐車場の設置拡大!バイク利用環境改善の兆し

昨年の記事でもご紹介したように、都市部や地方に限らず約6割のライダーが「バイク駐車場さえ充実すれば約6割のライダーがもっとバイクを使う」と回答しています。

2分でわかる!バイク駐車場事例から見えた新しい可能性

 

2006年6月の道路交通法改正によって路上駐車に対する取り締まりが厳しくなったほか、同年11月に施行された駐車場法改正によって、バイクを駐車する際は原則としてバイク駐車場に停めなければならなくなりました。しかし今もなお、特に都市部ではバイク駐車場が慢性的に不足していることから、積極的な設置が叫ばれています。

また、ここ数年のコロナ禍による生活様式の変化や、頻発する自然災害への備えとしても、バイクの有用性が見直されています。そうした新しい価値観を背景に、今後さらなるバイク市場の活況に拍車がかかることも予想されることから、バイク需要に比例したバイク駐車場の設置拡大が望まれています。

これまでもバイク駐車場は毎年着実に増え続けていますが、今回は東京都への要望によって新設されたバイク駐車場の設置事例についても2件ご紹介します。

 

バイク駐車場設置拡大に向けた継続的な活動が少しずつ身を結びつつある

2022年4月13日に、オートバイ政治連盟の吉田純一会長をはじめとするオートバイ政治連盟の代表者が東京都の小池都知事の個人事務所を訪問し、バイク駐車場の設置拡大を求める意見書が提出されました。

都営施設へのバイク駐車場設置についての申し入れは2017年より行われていましたが、なかでも東京国際フォーラムは駐車場入り口に大きく「オートバイ乗り入れ禁止」の掲示があり、バイクを停める駐車場が一台もないという話もありました。

さらに、ここ数年バイク市場は回復基調にあり、今後ますます生活に密着した移動手段としての認知も広がるであろうことから、この問題を何とかできないのかと。

バイクが持つ機動力の高さを活かして迅速に移動することが出来たとしても、目的地で停めることが出来ないのであれば、機動力の価値は薄らぎます。

また、将来的にバイクも電動化が進み、バッテリー交換式電動バイクの普及などによって更なる利用者の増加が見込まれることからも、バイク駐車場の問題は改善が急がれるのではないでしょうか。

 

様々な企業でも導入が進むバイクを使った災害対策

NTT東日本の「災害出動二輪車」

話題を切り替え、仕事で活躍するバイクについて触れてみます。警察の白バイ隊をはじめ、郵便配達や宅配デリバリーを想像する方が多いでしょう。しかし最近ではそればかりではなく、毎年のように国内で発生する自然災害の増加に従い、迅速な現状把握や一次対応のためにバイクを活用する民間企業や、医療品などの物品搬送や状況下確認のためにバイクを活用するボランティア活動団体が目に見えて増えてきています。いや、もしかすると有事の頻発に伴って目にする機会が増えただけで、以前から存在していたのかもしれません。

去る9月1日、千葉市で行われた九都県市合同防災訓練会場でも、防災ボランティアの団体、警察、そして携帯電話キャリア企業の三団体にバイクを活用する姿が見られました。

首都直下型地震など、都市部で自然災害が発生したと想定した場合、もしもバイク駐車場が不足したままだったら、バイクを停められるところが定まらず、無造作に駐車したバイクが人やクルマの通行を妨げる恐れがあります。また、バイク駐車場が各所に設置されていれば、それがボランティアバイク隊の基地局として機能する可能性も秘めています。

 

調布市「神代植物公園」のバイク駐車場が深大寺門側に設置

神代植物公園 深大寺門前のバイク駐車場

東京都調布市にある都営「神代植物公園」は、隣接する深大寺とあわせて都内でも人気の観光スポットです。

これまで神代植物公園のバイク駐車場は、深大寺側とは真逆の位置にある正門前に一箇所ありましたが、深大寺側(神代植物公園深大寺門)にもバイク駐車場が設置されました。

広々とした舗装スペースには約20台程度が駐車でき、神代植物公園の利用者であれば無料で利用できるバイク駐車場です。

 

都の迅速な対応で新設された「東京国際フォーラム」のバイク駐車場

東京国際フォーラムの駐車場の案内看板には「オートバイ60分/100円」の文字が

小池都知事への要望の際に先の二輪車関連団体は、都市圏での災害時においてバイクが災害救援する可能性も十分考えられるのではないかと述べました。

 

東京国際フォーラムの駐車場入り口

当時は駐車場入り口に“オートバイ乗り入れ禁止”の掲示がある都営施設である東京国際フォーラムについて、バイク駐車場の設置をお願いしたところ、速やかな対応がされ、現在では10台が駐車できるバイク駐車場が設置されました。

 

東京国際フォーラムのバイク駐車場。

全世界的に、災害時の様々な想定を行政から個人までが考えざるを得ないような昨今、ある意味でバイクの有用性について徐々に理解が高まっていることの現れではないでしょうか。

また、一時的な避難場所として指定または想定される、学校の校庭や公園など比較的広いスペースや大型商業施設の駐車場付近にも、バイク駐車場の設置が必要なのではないでしょうか。

2006年の法改正以降、駐車できないことによって多くの方がバイクを手放したといわれています。今まさに、経済性の高い生活の足としての評価だけではなく、趣味材としても、有事の際にも役割を担うものとしても、バイクの社会的な価値が変わり始めた転換期だと言えます。まずは東京都などが先駆けとなり、公のバイク駐車場がますます設置拡大していくことが期待されます。

東京国際フォーラム公式サイト

https://www.t-i-forum.co.jp

神代植物公園 – 東京都公園協会

https://www.tokyo-park.or.jp/jindai/

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