近距離でもこんなにお得!「2024ツーリングプラン」を使ってツーリングしてみた
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バイクで走りに行きたくなるスポットへの交通費をリーズナブルにしてくれる「2024ツーリングプラン」をご存知ですか? もし知っていても「まだ使ったことがない」「実際どれぐらいお得なの?」と思っている方も少なくないでしょう。そこで今回、数あるツーリングプランのひとつ「首都圏 東名・中央道コース ミニ(利用期間 / 2日間)2,500円」を利用して、どこまで楽しめて、どれだけお得にできるのか実際に挑戦してみました。
まずは申し込んでみよう
1, NEXCO中日本【速旅】に会員登録
「2024ツーリングプラン」に申し込むうえで、まずはNEXCO中日本の【速旅】(はやたび)への会員登録をしましょう。今回の「2024ツーリングプラン」や「二輪車定率割引」でも登録が必要な「ETCカード番号」「車載器管理番号」(いずれも複数登録可)項目があるので、こちらを入力して会員登録します。
2, 行きたい場所とそれに合うプラン、日程を決める
次に、ツーリングプランを選びましょう。行きたいと思っている場所をカバーしているプランを選ぶか、プランを選んでからツーリングスポットを探してプランニングするか、またはプランだけ決めて気分で走るか、お好みでお選びください。
プランが決まったら、次は日程です。「2024ツーリングプラン」の実施期間は「2024年4月1日(月)~2024年11月30日(土)」なので、まずはこの期間内で予定を組みましょう。
今回は首都圏ライダーにとって身近なツーリングスポットである沼津や箱根、河口湖までのエリアを対象とする「首都圏 東名・中央道コースミニ」を選択しました。普段ならこのエリアの一部だけを日帰りツーリングするのですが、2日間に渡って高速道路料金をお得にできることから、高速道路をめいっぱい活用しながら幅広く巡る1泊2日のツーリングプランを考えました。
3, ウェブサイトからプランを申し込む
ここまで決まったら、「2024ツーリングプラン」ウェブサイトからプランに申し込みます。「1,プラン」「2, 出発日」「3, 車種」「4, ETCカード情報」「5, ETC車載器の車載器管理番号」を入力すれば、登録完了です。
利用開始当日の最初の出口インターチェンジを通過するまでに申し込みが完了していれば値引きが適用されるので、出発して最初に利用する高速道路を降りる前までに済ませておけば問題ありませんが、できれば前日までに申し込みしておいた方がゆとりをもってツーリングを楽しめるでしょう。
1泊2日関東周遊ツーリング
「首都圏 東名・中央道コースミニ」をめいっぱい利用するツーリングプランを立てまして、いよいよ出発!
1日目:箱根・伊豆・沼津を周遊
まずは東京インターから東名高速道路に乗って今回のツーリングスタート!厚木から小田原厚木道路へと分岐し、箱根方面を目指します。
東名高速道路を西へ向かって走り、厚木料金所で小田原厚木道路に切り替えます。さらに小田原西インターまで走って、次はアネスト岩田ターンパイク箱根(2024ツーリングプラン対象外の有料道路)へと入りました。気持ちの良いワインディングを軽快に走り、その先に待つ「バイカーズパラダイス南箱根」に到着しました。
「バイカーズパラダイス南箱根」は、ライダーの新たな聖地となりつつある大型コミュニティ施設です。館内は月ごとにテーマが変わるバイク展示と、こだわりのコーヒーや音楽を愉しめるカフェがあります。大型駐車場では毎週末バイクメーカーやメディア、一般ライダーによるオフ会などさまざまなイベントが開催されています。無料で利用できる洗車やメンテナンスキット、1時間3,300円で箱根界隈のワインディングを走り回れるレンタルバイク、免許を持っていない人でも電動オフロードバイクで遊べる「e-trail park」などなど、充実のコンテンツでライダーを迎え入れてくれるアミューズメントパークです。
「南箱根バイカーズパラダイス」でくつろいだところで初日の午前10時と、ツーリングは始まったばかり。次は全国屈指の快走路として知られる伊豆スカイラインへ。相模湾や駿河湾、そして富士山もちらちらと見ながら伊豆半島を下る、景色の良い有料道路です。「2024ツーリングプラン」対象外の道ですが、適度なワインディングを楽しめるので、ここは外せないと気持ちよく駆け抜けました。お天気にも恵まれて最高でした!
伊豆スカイラインの亀石峠インターから伊豆半島の西側の一般道へと出て、次に向かったのは道の駅伊東マリンタウン。こちらは海沿いの大きな道の駅で、レストランやお土産屋さん、温泉が入った主要施設がそびえ立ちます。遊覧船で海をめぐるツアーにも参加できるなど、ちょっと立ち寄るだけではもったいないぐらい充実した施設なんです。
後ろ髪を引かれる思いで道の駅伊東マリンタウンを後にして向かったのは、伊豆半島の名観光スポットである城ヶ崎海岸です。城ヶ崎海岸の門脇埼の突端にある門脇埼灯台に向かい、85段もの急な階段を登っていきます。
灯台を登った先には、このように360度見渡せるパノラマビューの展望台があり、天気が良い日には天城連山や伊豆七島などが見渡せます。快晴のおかげで絶景を堪能することができました。この景色をパノラマでお見せできないのが残念!
城ヶ崎海岸に来たら行かねばならないのが、岸壁に掛かる全長48メートルの門脇吊り橋です。海面からの高さは23メートルもあり、景色が良いのはもちろんですが、歩くと結構揺れるのでスリルも満点です。
城ヶ崎海岸の観光を終えたところで正午に差し掛かったので、少し走った先にある稲取港でランチにします。ここ稲取港は、東伊豆のグルメで外せない金目鯛の水揚げで有名です。土日は朝市も開催され、多くの観光客で賑わいます。
今回ランチに選んだのは、網元料理徳造丸 伊豆稲取漁港本店の「大漁いくらの豪快海鮮丼」!稲取漁港で水揚げされた新鮮な魚介類などを豪快に盛り付けた海鮮丼です。ご飯は東伊豆地域でお祝いのときなどに振る舞われる黄飯で、クチナシの実で色付けされています。写真からもわかるとおり、なかなかご飯に辿り着けません。完食するまでかなりの時間を要しました。
満腹になって小休止した後、再び走ります。稲取港から河津まで走ったら、そこから沼津方面へと向かって伸びる県道14号線へと入っていきます。「河津七滝ループ橋」を堪能して、伊豆の名所・浄蓮の滝に到着しました。
浄蓮の滝は「日本の滝100選」にも選出されている、高さ25メートル、幅7メートルの名瀑布です。石段を降りていくと、ひんやりと澄んだ空気が漂う谷の奥に、迫力ある滝が現れます。滝が流れる狩野川では鮎釣りができるほか、川の脇にはわさび畑が広がっています。
浄蓮の滝からすぐの場所にある湯ヶ島わさび畑にも立ち寄ります。日本のわさびの歴史は古く、平安時代の貴族が野生のわさびを香辛料として使用していたそうです。本格的に栽培が始まったのは江戸時代初期頃で、現在消費されるわさびのほとんどは静岡県と長野県で生産されています。
ここでは、とれたての新鮮なわさびが買えます。わさびの質は水質で決まると言われていて、年間を通じて安定した水温であることも重要だそうです。湯ヶ島は夏場でも涼しい天城山の澄んだ山水に恵まれており、わさびの栽培にうってつけ。湯ヶ島で育てられたわさびはすりおろすとツンとした辛味が特徴で、風味も格別です。
休憩にと最後に立ち寄ったのは、道の駅伊豆月ヶ瀬。ここは伊豆縦貫自動車道の月ヶ瀬インターと直結している、2019年にオープンした新しい道の駅です。バイク専用駐車場も広くて使いやすいので、小休止に利用してみてください。
ここから沼津市内へと走ったところで日が暮れ、初日は沼津で一泊します。
2日目:富士山周辺を周遊する
2日目の始まりは「2024ツーリングプラン」適用範囲に含まれる東名高速道路・長泉沼津インターから高速道路を利用します。
長泉沼津インターから新東名高速道路を走って新御殿場インターへと入り、そのまま東富士五湖道路へと接続します。普段は利用することが少ない東富士五湖道路ですが、「2024ツーリングプラン」の適用道路なので遠慮なく利用できちゃいます。そして到着するのは富士吉田インターです。
富士吉田インターから国道137号線を北上、河口湖を左手に眺めながらたどり着いたのが河口浅間神社です。浅間神社と呼ばれる神社は全国各地に1300社ほどありますが、ここ河口浅間神社は富士山を信仰する神社です。西暦864年に起こった富士山の貞観大噴火を鎮めるために建立されたという、由緒ある神社なんです。世界文化遺産である富士山の構成資産の一部として登録されています。
雄大な富士山の姿がみられるスポットが多数ある河口湖へやってきました。せっかくなので美しい富士山の姿を皆さんにも……と思ったのですが、この日は分厚い雲が空を覆っていたため、富士山を拝むことはできませんでした。残念! 皆さんには「2024ツーリングプラン」を利用して素晴らしい富士山の姿を見に来て欲しいです。
河口湖の西にある西湖の湖畔を走り、次に赴いたのが富士五湖で一番小さい湖、精進湖です。精進湖の石碑がある他手合浜では未舗装路ながら湖畔のギリギリまでバイクを押して行けるので、観光に来られている他の方々の迷惑にならないように車両で入っていければ、富士山とともに素敵な写真を撮ることができますよ。
精進湖の湖畔から見た富士山がこちらです。やはり雲が多くて、山頂が少し見えただけでした。皆さんが訪れたときはその雄大な姿が拝められますように。
対象区間なら、申し込み期間なら何回でも定額で乗り降り自由な「2024ツーリングプラン」を利用しているので、普段なら一般道を利用するちょっとした距離でも高速道路を利用できます。甲府南インターから甲府昭和インターまで、わずか一区間ですが高速道路を使います。午前中はかなり走り尽くしたので、地元のグルメで腹ごしらえをしましょう。
やってきたのは、「甲州ほうとう 小作」竜王玉川店です。「小作」は山梨の郷土料理ほうとうで人気のお店で、古民家風の建物が味わい深いところです。
暑い時期に登場する冷やしほうとう「おざら」を注文しました。ほうとうと聞くと、鍋で煮込んだ熱々のうどんのイメージがありますが、この「おざら」は冷やしたほうとうをつけ汁につける食べる夏向けのメニューなんです。つけ汁は鶏肉や根菜、油揚げなどが入った醤油ベース。これなら暑い時期にもさっぱり美味しくいただけますね。
お昼を食べ終えたところでまだまだ陽は高いのですが、2日目の今日はここで帰路につきます。甲府昭和インターから中央自動車道へと入り、一路東京へ向かいます。時間に余裕があるので、談合坂サービスエリアで小休止します。東京へ向かう中央自動車道の最後の大型サービスエリアで、複数人でツーリングするチームはここで集合や解散の場所として利用されていることでしょう。バイク駐車スペースには屋根がついているのが嬉しいですね。
中央自動車道を走り切って首都高速道路へと入り、永福パーキングエリアに来たところでゴールとします。首都高速道路は「2024ツーリングプラン」適用外なのでご注意ください。ちょうど永福パーキングエリアに到着したところで日が傾いてきたので、無事に家まで帰ったところで2日間の旅はおしまい。普段なら利用を躊躇うところでも遠慮なく高速道路を利用できたことで、充実したツーリングを楽しめましたが、実際のところはどのぐらいお得にできたのでしょうか。次の項目で集計します!
実際の料金はどれだけ違う?
首都圏 東名・中央道コース ミニ(利用期間 / 2日間) | 2024ツーリングプランを利用しなかった際の今回の高速道路料金 |
2,500円 | ・東京→小田原西:1,710円 ・長泉沼津→富士吉田:1,680円 ・甲府南→甲府昭和:330円 ・甲府昭和→調布:2,500円 合計:6,220円 |
今回利用した「首都圏 東名・中央道コース ミニ」の利用期間に合わせて、2日間のツーリングを実施しました。一律2,500円で乗り降りし放題なので、普段だと利用を躊躇う短距離でも遠慮なく高速道路を使わせていただきました。
2日間で利用した高速道路の利用料金を計算したところ、合計6,220円に。2024ツーリングプランの「首都圏 東名・中央道コース ミニ」の利用料が一律2,500円なので、差し引くと3,720円もお得になりました! これだけ浮けば、今回の1泊2日ツーリングの宿泊費や食費、ガソリン代の足しにもなります。利用すればするほどリーズナブルになるので、これからのツーリングでは是非とも活用したいですね。
一度登録すれば何度でも利用できる2024ツーリングプラン
「2024ツーリングプラン」では、北海道から九州までをカバーした22コースがラインナップしています。お住まいの地域はもちろん、北海道や九州へのロングツーリングを計画している方向けのプランもあるので、行きたいと思っている地域のツーリングプランがあるかチェックして、うまく組み込めるコースがあればリーズナブルに活用してみてください。一度登録すれば何度でも利用できるので、使わない手はありません。
浮いたお金で美味しいグルメやお土産品の購入に使うもよし、いつもより良い宿に泊まるもよし。旅の思い出がより楽しいものとなることでしょう。
今年はさらに利用しやすい「二輪車定率割引」と「ツーリングプラン」の解説と調査報告