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「第一回鈴鹿8時間耐久ロードレースのスタートシーン」画像提供:鈴鹿サーキット

一度は見たい、行きたい、感じたい!「鈴鹿8時間耐久ロードレース(通称:8耐)」とは?

数々のドラマを生んだ「鈴鹿8時間耐久ロードレース(通称“8耐”) 」とは!?

1978年、真夏の7月30日11時30分に43台がスタートの咆哮を上げた。

「夏といえば“8耐”」と言われるほど夏の風物詩となり、“8耐”前夜は国道や高速道路を問わず、鈴鹿サーキットに向かう多くのライダーの姿を見ることが出来た。あれから40年が経ち、コロナ禍で中止となった一昨年〜昨年を乗り越え、第43回目を迎える2022年は8月4日から開催される。

後世に語り継がれるドラマをいくつも生み出した“8耐”だが、いま再び“8耐”が注目されているのはなぜなのか、そして、なぜライダーは真夏の鈴鹿を目指すのか。人気の理由を探るべく、ホンダモビリティランド株式会社 鈴鹿サーキット 事業推進部 広報宣伝催事課の鈴木亮介さんにお話を伺った。

過去のドラマを振り返ってみよう

1978~1980年代半ばまで

「ヨシムラジャパンのウェス・クーリー選手」画像提供:ホンダモビリティランド

この頃に市販されていたバイクといえば、多気筒化(4気筒~6気筒)やエンジンの高性能化(DOHC、可変バルブなど)をはじめ、フレームやホイールなどにアルミ素材が多用された、まさに技術進化最盛の時代だ。市販車にもサーキットを走るマシン同様のフルカウリングを装着した、いわゆる“レーサーレプリカ”というモデルが各社からラインアップされた時代である。そんななかで初開催となった第1回大会では、メーカー直系の強豪がひしめくなか、プライベートチームで、ほぼ市販車と変らぬフォルムのマシンで出場したヨシムラが優勝を勝ち取った。この時スズキのマシンに乗るユーザーは、あたかも自分が優勝したかのように喜んだものだ。

さらに翌年の第2回大会では、ホンダが前年の雪辱を果たすべく見事優勝を果たすというドラマによって、“8耐”人気を不動のものへと押し上げた。

1980年代半ば~1990年代初頭

「ヤマハTECH21の平忠彦選手」画像提供:ホンダモビリティランド

レースレギュレーション※1の変更とともに、国内バイクメーカーはスプリントレース※2で活躍する外国人ライダーを招致し、本格的なバトルが始まった。

また、テレビタレントが結成したチームの参戦などによって、レースファンのすそ野も広がり、観客動員数は鈴鹿市の人口を超えるほどにまで膨れ上がるほど“8耐”の人気はピークに達した。

なかでも記憶に刻まれる出来事としては、一度は引退した世界の“キングケニー”ことケニー・ロバーツ選手と、当時の日本トップライダーである平忠彦選手と組んだ、1985年の「ヤマハ TECH21チーム」だ。

スタートから1時間32分後にはトップに立つと、その後も順調に周回を重ね、日が沈むなか歓喜のゴールを待つと思われた30分前に、平選手の駆るマシンが第一コーナーに入った時にエンジンの異変を感じ突如スローダウン。その後静かに平選手はマシンを降り、淡いブルーのマシンが華やかな色から悲壮感へと変わった瞬間、サーキットには大きなため息に包まれた。
※1:レギュレーション⋯レースを行うための規定のこと
※2:スプリントレース⋯比較的短距離で、規定の周回数をより速く走ることで勝敗が決まるレース

1990年後半以降

「ホンダレーシングのバレンティーノ・ロッシ選手」画像提供:ホンダレーシング

参戦するマシンのレギュレーション変更や、メーカーの参戦体制によるところもあり、ホンダは1997年から実に10連勝、2010年からも5連勝を果たし、ヤマハは2015年から4連勝の実績を残した。

ヤマハのMotoGPライダーとしてのイメージが強いであろうバレンティーノ・ロッシ選手だが、若かりし頃(2001年)は、ホンダのマシンを駆り“8耐”で優勝していた。

2022年の“8耐”に参戦する国内メーカーレーシングチーム

カワサキワークスチーム「カワサキレーシングチーム(KRT)」

画像提供:カワサキプラザより

カワサキレーシングチーム(KRT)は2019年、18年ぶりにワークス体制を組んだ。そしてなんと26年ぶりに優勝を勝ち取ったのだった。2022年は、過去に鈴鹿8耐での優勝経験もあるアレックス・ロウズ選手、エースライダーとしてジョナサン・レイ選手、そしてレオン・ハスラム選手の三名で3年ぶりの連覇という偉業に臨む。

カワサキモータースジャパン
https://www.kawasaki-motors.com/mc/2022suzuka8h/

スズキワークスチーム「ヨシムラ SERT MOTUL」

画像提供:スズキレーシングレポートより

スズキは、EWCで現在ポイントリーダーでもあるゼッケン#1のヨシムラ SERT MOTULを送り込む。

ザビエル・シメオン選手、シルバン・ギントーリ選手、そしてチームの開発ライダー兼リザーブライダーとして立ち上げから共に歩んできた渡辺一樹選手を起用し、勝利を目指す。日仏混成のヨシムラSERT Motulで全力で表彰台を目指す。
※EWC:8時間~24時間かけて耐久レースを行うバイクの世界選手権

スズキ
https://www1.suzuki.co.jp/motor/sports/race/

ホンダワークスチーム「Team HRC」

画像提供:ホンダレーシングより

ホンダの中でも注目は、ホンダワークスチームであるTeam HRC。今年はライダーに、HRCテストライダーを努める長島哲太選手と、英国スーパーバイク選手権(BSB)に参戦中で“8耐”に過去3度優勝している高橋巧選手に加え、FIMスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦中のイケル・レクオーナ選手の3名体制。

そして2017-2018シーズンのEWCシリーズチャンピオンを獲得した「F.C.C. TSR Honda France」は、今シーズンもレギュラー参戦しており、現在EWCポイントランキング2位(第2戦終了時)につけており、鈴鹿のレースでシリーズチャンピオンへの弾みをつける。

本田技研工業
https://www.honda.co.jp/news/2022/c220620.html

ヤマハオフィシャルチーム「YAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Team」

画像提供:ヤマハレーシングサイトより

ヤマハ発動機はEWCにレギュラー参戦中であるゼッケン#7のYAMALUBE YART YAMAHA EWC Official Teamがトップチームとして参戦。

ライダーはニッコロ・カネパ選手、マービン・フリッツ選手、カレル・ハニカ選手の3名体制となる。フランス・ボルドールでのEWC最終戦で年間タイトルを取得するためにも鈴鹿での最上位のポジションを取ることは非常に重要だ。

ヤマハ発動機
https://race.yamaha-motor.co.jp/sp/suzuka8h/2022/yamahateam/

“8耐”はレース以外にも出展ブースやイベントも盛りだくさん!

◆当日観戦券情報(観戦券(自由席券)+エリア指定券)
https://www.suzukacircuit.jp/8tai/ticket/doorticket/

◆今年は、ネットとリアルを融合させた愛車No.1グランプリも開催!
https://www.suzukacircuit.jp/8tai/event/my-bike/

◆鈴鹿サーキット開場60周年を記念した展示企画も!
15年~20年のスーパーバイク選手権チャンピオンであり、鈴鹿8耐優勝経験もあるジョナサン・レイ(Kawasaki)は注目!
https://www.suzukacircuit.jp/8tai/event/

■ 開催日程

  • 8月4日(木) 選手受付/公式車両検査
  • 8月5日(金) フリー走行/公式予選/夜間フリー走行
  • 8月6日(土) フリー走行/トップ10トライアル
  • 8月7日(日) ウォームアップ走行/決勝レース(8時間)

■前売り観戦券(自由席)パークパスポート4日券付き(8月4日[木]~7日[日]有効)

  • 大人:6,000円
  • 中高生:4,400円
  • 子ども(小学生):3,300円
  • 幼児(3歳~未就学児):2,100円

3年ぶりの開催となる今年の「鈴鹿8時間耐久ロードレース(通称“8耐”) 」は、はたしてどのようなドラマが待っているのでしょうか。

コロナ禍によって中止を余儀なくされた2年間の想いものせて、会場の盛り上がりは最高潮に達することが予想されますので、レースファンはもちろん、バイクに興味がある方であれば、是非一度、大熱狂の“8耐” 観戦を体感してみてくださいね!

2022 FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第43回大会

https://www.suzukacircuit.jp/8tai/

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