fbpx

【モーターサイクルショーで発見】ソフトバッグのラインアップ拡充が加速!さらにドラレコミラーなどアイデア商品も!

昨今、物事に対する価値観の多様化が進んでおり、それはバイクの世界でも例外ではない。今年開催された大阪、東京、名古屋の各モーターサイクルショー会場を見ても、トレンドという確たる潮流があるわけではないものの、趣向を凝らした多種多様なブース展示が会場を彩り、どの会場も昨年度を大幅に上回る観客動員数によって大いに盛り上がりを見せた。

MOTOINFO編集部では、第50回東京モーターサイクルショーの会場内で若年層向けのアンケートを実施したが、回答者の多くは各メーカーの新型車両や、普段はなかなか触ることのできない車両に、列をなして跨っていた姿が多数見受けられた。

そんな連日大盛況だった今年の各モーターサイクルショー会場内を巡って目についたのは、排気量の大小に関わらず様々なモデルでライフスタイルへの調和を意識した提案がされていたほか、キャンプや旅などユーザー各自の遊び方も多様になったことにより、用途に合わせて色々なモノの積載ができることをアピールしたバッグ類の展示が目立った。金属や樹脂製のハードケースのみならず、とりわけナイロンやレザーを用いたソフト素材のバッグが多く目についた。

ツーリングバッグにおける1980年代からの系譜のなかで、ハードケースは一種の長距離ツーリングスタイルの象徴でもあり、また、憧れでもあった。しかし昨今では、排気量やバイクのスタイルに関わらず、多くのライダーがツーリングをするようになった影響か、バックそのものの素材やカタチ、機能性もだいぶ多様化していたのである。

アナタはなぜバイクに?若者40人突撃アンケート@東京モーターサイクルショー

 

カジュアルなバイク利用増に伴い日常に溶け込む用品も増加

バッグに求められることは意外と多い。日常利用のバッグにはデザインやカラーなどといったファッション性に加え、軽量性や機能性、価格などが求められる。これがバイク乗車時に利用するバッグとなると、耐候性やバイク積載への容易さ、容量、ラゲッジスペースへのアクセスのしやすさと、かなり日常利用のバッグとは選び方が異なってくる。

それぞれに特化したバッグを購入するとなるとユーザーへの金銭的負担が大きいほか、使わない時の保管に場所をとるのも悩ましい。

 

タナックス株式会社の吉岡真吾さんにお伺いすると、“普段使いしかできない”と“ツーリングでしか使えない“の境目をなくした商品の開発に目を向け始めているとのことだった。

上記のライディングザックは、普段は背負う時にショルダーベルトを収納できるようにして、画像のように普段使いのデイパックになる。ところが、付属の別ベルトで両サイドに隠れたバックルを通し、シートに脱着できる工夫がなされている。そうすると、今度はバイクにピッタリのシートバッグへと変身するのだ。

バイクで旅に出たときも、脱着しやすく、背負いやすくなっているのがポイントであり、背負っている姿を見ても、とてもバイク用には見えない秀逸なデザインだ。こうした用途に境目がない多機能なバッグが増えている。

 

こちらのサイドバックも、バイクからの脱着を容易にしつつ、外して街中を歩いても全くバイク用だとは気づかれないであろうファッショナブルなデザインに仕上がっている。

 

色やスタイルが多彩なのもソフトケースの特徴

株式会社デグナーの川津卓馬さんにお話を伺うと、以前はこうしたいわゆるサドルバッグ(馬の鞍のような)タイプは、クルーザータイプ(旧呼称:アメリカンタイプ)のバイクで利用されることが多かったが、時代の変化とともに「このスタイルは〇〇であるべき」という常識はなくなり、それこそどんなスタイルのバイクであっても、本格的な皮製を嗜好するユーザーもいればナイロン製を選択するユーザーもおり、特にバイクのトレンドに左右されることなく様々なタイプのバッグで支持をいただいているとのことだった。

また、数日間かけて長距離ツーリングをする方のなかには、ハードケースを装着した上にソフトケースを積載するなど、二刀流の使い方をする方も増えているとのこと。

 

ベルトで用途拡張が自在にできる多機能ソフトバッグ

株式会社ダートフリークの松原真也さんにお話を伺うと、ソフトケースの特徴として、容量や機能のフレキシビリティ(変化に対する柔軟性や融通性)が高いことを上げていた。

確かにソフトケースは、バイク固定用だけではなく長さ調節で容量を拡張することのできる多機能ベルトや、ペットボトル収納ポケット、電子機器の配線を通すポートなど、実にフレキシビリティの高いアイテムが多い。さらにハードケースに比べて比較的リーズナブルかつ軽量であるため、支持するユーザーも多いそうだ。

今回お話を伺った用品メーカー以外にも、様々な種類のソフトケースが販売されているため、できれば現物を確認しながら、自分のライフスタイルに合ったモノを選択していただきたい。

バイク旅をはじめバイクでの楽しみ方が多種多様になってきたことにより、こうしたカタチや機能に柔軟性のあるソフトケースの需要が高まっていることも頷ける。

さらに2点ほど、昨今のユーザー需要とマッチした興味深い商品があったためご紹介させていただきたい。

 

ドラレコ用配線の煩わしさに注目したアイデア商品

まだ試作品と伺ったのは株式会社ピットガレージダクトの鈴木直樹さん。

この製品はバイク用ミラーが前後の視界を確保していることに目を付け、ミラー本体に前後カメラを内蔵したアイデア製品だ。しかも電源はハンドルなどに標準装備されることの増えたUSBで供給されるとのこと。つまり、従来までのようなバッテリーを中心に前後へ配線が伸びるような煩雑さもなく、配線周りがスッキリできるようになったという。

スペックを見ても記憶容量も256GBと十分にあり、アクシデントによる電源喪失や車両本体の破損でも電気の供給がストップするまで映像は記録される。電力供給については、USB5か車体12Vの選択が可能。また、ドライブレコーダーの要とも言える画質のクオリティーは既に確保されており、現在は特許も取得したうえで振動耐久テストの段階。モーターサイクルショー会場でユーザーからの意見なども反映させて販売を目指しているとのことだった。

ミラーを交換するだけなので、バイクのスタイリングを崩すことなく、かつ装着も容易であることから、バイクにドライブレコーダーを導入する方も増えるのではないだろうか。

 

【常時360度撮影】編集時に映像の方向を選ぶことができるアクションカム

このアクションカメラは、常に360度撮影が実行されており、撮影後にカメラアングルを指定できるのが特徴だ。本体についているモニターで録画した内容をすぐに確認できるのも良い。そんなこともあって最近ツーリング先などで、長い自撮り棒のようなカメラステーを装着しているライダーを見かけるようになった。

 

ただし、それゆえにユーザーに気をつけて頂きたいのは、道路交通法で地上から2mを超えてはならないという規定がある。法律上の理由以外にも、安全に十分配慮しながらご使用いただきたい(幅や長さについては、その乗車装置又は積載装置の長さ及び幅に0.3メートルをこえてはみ出さないこと)。

なお、本体はわずか180gで連続録画時間は81分、利用SDカードは推奨容量1TBまでとなっている。バッテリー充電は約90分だがUSB(Type-C)接続にも対応している。

 

バイクを趣味に、はたまた移動手段として生活の一部に取り入れる方が増えていることは、非常に喜ばしい限りだ。思い思いのライフスタイルがあるように、バイクの楽しみ方も多種多様になるのは非常にすばらしいことだが、大きなトレンドがないということは用品メーカーにおける商品開発の難易度が上がっているということも容易に想像がつく。身勝手な意見かもしれないが、それはより一層各社の企業努力によって素晴らしい商品が生まれてくるとも考えられる。

今後さらにユーザーのバイクの楽しみ方が多様化するに比例して、バイクライフを快適にしてくれる用品が増えてくれることを期待せずにはいられない。
夏に向けて、バイク用品の新調をしてみてはいかがだろうか。

タナックス株式会社

https://www.tanax.co.jp

株式会社デグナー

https://www.degner.co.jp

株式会社ダートフリーク

https://www.dirtfreak.co.jp

ピットガレージダクト

https://www.pitgarage-duct.com/

Insta360

https://www.insta360.com/jp/

道路交通法第二十二条(自動車の乗車又は積載の制限)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335CO0000000270

RECOMMEND

あなたにオススメ